2001 Fiscal Year Annual Research Report
日本人の嗜好品類(そば粉,きな粉,玄米茶,緑茶)の膀胱発癌に対する抗腫瘍効果
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12671562
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
松島 正浩 東邦大学, 医学部, 教授 (90057612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 加奈美 東邦大学, 医学部, 助手 (70192044)
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Keywords | そば粉 / きな粉 / 玄米茶 / 緑 茶 / BBN / 膀胱癌 / 抗腫瘍効果 |
Research Abstract |
そば粉、きな粉、玄米茶は、健康食品とされ、体に良いとされてきた。これら食品の効果は漠然と言われているのみで、ほとんど研究されていないのが現状である。今回、抗腫瘍効果の側面から検討を行った。尚、我々は、以前より緑茶の抗腫瘍効果について報告してきたが、緑茶との比較検討も行った。 7週齢のWISTAR系雄性ラットを使用し、全ての群において最初の5週間はBBN含有水道水とCE-2固形飼料(日本クレア)(以下、飼料と略す)が与えられた。6週目より通常の水道水を与え、飼料はI群では対照群として通常の固形飼料、II群は1.5%そば粉含有飼料、III群は1.5%きな粉含有飼料、IV群は3%緑茶含有飼料、V群は3%茶(緑茶と玄米茶を同量ずつ含有)含有飼料を用いた。I群からV群までラットは各々20匹、20匹、17匹、24匹、20匹使用した。40週にて愛護的に屠殺し、腫瘍の有無、ラット1匹あたりの平均腫瘍発生個数、総腫瘍体積について比較検討を行った。尚、病理組織的検討も行った。 ラット成長発育曲線、生存率に有意差は認められなかった。腫瘍発生率においてIV群(p<0.05)、V群(p<0.01)(chi-square test)、平均腫瘍体積において、IV群、V群(p<0,01)(Student's t-test)で有意差が認められた。総種瘍体積はII群からV群は各々、対照群の44.2%、46.4%、17.4%、5.8%であった。また、IV群、V群は発生した癌の異型度、深達度に関し、低い傾向を示した。 そば粉及びきな粉は、腫瘍発生率、平均腫瘍発生数について有意差は認められなかったが、総腫瘍体積は半分以下となり、健康食品として期待される。緑茶群並びに緑茶に玄米茶を加えた群は有意差が確認され、抗癌作用が期待される。その効果は、緑茶に玄米茶を加えた群の方が大であることが示唆された。
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Research Products
(1 results)