2001 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト尿細管細胞における結石関連蛋白質の発現に関する研究
Project/Area Number |
12671566
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Research Institution | KANAZAWA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森山 学 金沢医科大学, 医学部, 講師 (50278131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮澤 克人 金沢医科大学, 医学部, 講師 (60219772)
鈴木 孝治 金沢医科大学, 医学部, 教授 (70064615)
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Keywords | 尿路結石症 / ヒト尿細管培養細胞 / RPTF-1 / バイクーニン / オステオポンチン / 蓚酸カルシウム |
Research Abstract |
実験計画に示したようにこれまではMDCK細胞やNRK細胞のようなヒト以外の動物の培養細胞を用いた実験系が主であったが,今回我々はより臨床への関連を目指し,予定していた培養細胞よりHK-2細胞(正常ヒト近位尿細管上皮細胞由来)を選択し尿路結石症に関連する蛋白質に関して生物学的な変化を確認した.まずHK-2細胞をが様々な施設で検討されている結石関連蛋白,中でも分子生物学的によく検討されている(分子生物学的な検討が今回の我々の手法であるため)物質がcontrolの状態で発現しているかを検討した.それによりHK-2細胞は検討対象であるRPTF-1(prothrombin fragment 1),Bikunin, OPN(osteopontin)それぞれのmRNAの発現をRT-PCRを用いて確認した.により至適とされる培養液を用いて培養しこれまでに報告のある生物学的に考えられる濃度の蓚酸を添加する事でそれぞれの発現率の差をreal time PCR方を用いて定量した.同じくHK-2細胞に対しての免疫染色の結果もコントロールと蓚酸負荷との間にそれら蛋白の局在に明らかな差を認めた.さらに検討した蛋白質がすべて炎症系の物質であることに着目し細胞への蓚酸の刺激がどういう形でイニシエーションしているかを確認すべく活性酸素の発生有無を確認したところコントロール群に比較して蓚酸添加群で細胞に活性酸素の発生を確認し、それぞれの蛋白質の発現機転となりうる可能性を示し、今後さらにそのmRNAの発現にいたる経路を解明に対する研究への展開が期待される.
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