2001 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣癌癌性腹膜炎に対する化学療法誘導アポトーシスを介した遺伝子治療の試み
Project/Area Number |
12671600
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
紀川 純三 鳥取大学, 医学部, 助教授 (00177784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺川 直樹 鳥取大学, 医学部, 教授 (90163906)
板持 広明 鳥取大学, 医学部・付属病院, 助手 (20314601)
金森 康展 鳥取大学, 医学部, 助手 (70283984)
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Keywords | p53 / 遺伝子治療 / 癌性腹膜炎 |
Research Abstract |
癌性腹膜炎に対するp53遺伝子導入とCDDPとの併用効果について検討した.p53遺伝子欠損卵巣癖株HRA細胞を腹腔内に移殖したSClDマウスを癌性腹膜炎腹膜炎モデルとした.AxCAp53を用いてp53遺伝子を導入し,CDDP単独投与群,p53遺伝子導入群,p53遺伝子導入とCDDPとの併用群の3群に分けて生存率をカプランマイヤー法により算出比較した.無治療コントロールではすべて移植後14日以内に死亡した.CDDP単独投与群の平均生存期間は17日,p53遺伝子導入単独群では16日であった.一方,併用群では,20日での生存率は50%を示し,有意に良好な予後が得られた.以上の成績から,p53遺伝子導入はCDDP感受性を増強させ,上皮性卵巣癌の予後改善に有効であることが示唆された. 次に,p53遺伝子欠損卵巣癌細胞にp53遺伝子を導入してp53依存性アポトーシスの経路を発現させることにより,アポトーシスとテロメラーゼ活性との関連を知ろうとした.P53遺伝子導入細胞ではp53蚤白が発現し,CDDP暴露でp53およびBaxの蛋白発規は増強し,Bcl-xL発現が減弱した.この成績は,p53遺伝子導入によりp53依存性アポトーシスの経路があらたに発現したことを示している.CDDPはDNAのグアニン基に特異的に結合することから,TRAP法へ影響を及ぼす可能性が否定できない.そこで,本研究ではTRAP法とともにhTERTの,mRNA発現についても検索した.p53遺伝子導入により,チロメラーゼ活性は有意に減弱した. 一方,CDDP暴露によるテロメラーゼ活性ならびにhTERTの発現には変化はみられなかった.本研究成績から,p53遺伝子とテロメラーゼ活性との関連が示されたが,p53依存性アポトーシスのテロメラーゼ活性への関与はないことが明らかとなった.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kigawa J: "Efflect of p53 gene transfer and cisplatin in a peritonitis carcinomatosa model with p53-deficient ovarian cancer cells"Gynecol Oncol. 84(2). 210-215 (2002)
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[Publications] Minagawa Y: "The role of topoisomerase I inhibitor in cisplatin-resistant ovarian cancer"Hum Cell.. 14(3). 237-243 (2001)
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[Publications] Kigawa J: "p53 gene status and chemosensitivity in ovarian cancer"Hum Cell.. 14(3). 165-171 (2001)
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[Publications] Akeshima R: "Telomerase activity and p53-dependent apoptosis in ovarian cancer cells"Br J Cancer. 84(11). 1551-1555 (2001)