2001 Fiscal Year Annual Research Report
抗精子抗体陽性患者の体外受精・胚移植法における着床率促進機構に関する基礎的研究
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12671606
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
前川 正彦 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (80253201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大本 安一 大塚製薬, 細胞工学研究所, 主任研究員
木戸 博 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (50144978)
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Keywords | カルシトニン / 子宮内膜 / マウス |
Research Abstract |
主任研究者らは、妊娠マウスの子宮内膜におけるカルシトニンmRNAの発現について検討を行った。CBA/J雌マウスとC57BL/6雄マウスを交配させ、翌朝膣スメア内に精子が存在すればその日を妊娠第1日目とした。まず妊娠マウス(第1〜9日目)の子宮からtotal RNAを抽出してサンプルとし、さらにゲノムDNAを完全に除去するためにDNase処理を行った。陽性対照としてマウス甲状腺から抽出したmRNAを用いた。マウスカルシトニンに対するプライマを作成し、PCR産物をゲルでチェックした。また一部の個体についてはPRISM7700を用いて定量的PCRを行った。(1)カルシトニンmRNAは妊娠3〜5日目のマウス子宮に発現しており、(2)妊娠6日目では発現していなかった。(3)また妊娠8日目あるいは9日目のマウスでカルシトニンmRNAが発現している個体があった。(1)と(2)の結果については既に報告されているラット子宮内膜におけるカルシトニンの発現パターンと同様であるが、(3)についてはラットと異なっているため、さらに妊娠日数が長いマウスを作成し、確認作業を進めている。これらの結果からカルシトニンはマウスにおいても着床時期の子宮内膜に発現しており、implantation windowの指標となることが示唆された。また抗精子抗体陽性マウス作製用の精子抗原として引き続きC57BL/6雄マウスの精巣上体から精子を取り出して蓄積している。
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