2001 Fiscal Year Annual Research Report
着床現象と癌浸潤における接着分子機構の相違点と間質浸潤抑止機構の解明
Project/Area Number |
12671617
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
沖 利通 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (60253879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 行博 鹿児島大学, 医学部, 教授 (30038806)
堂地 勉 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (60150413)
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Keywords | 胚盤胞 / 胚生検 |
Research Abstract |
【目的】IVF-ETにおいて形態良好胚移植にかかわらず妊娠しない原因不明症例がある。近年接着分子の観点から研究が進みつつあるが、子宮内膜細胞の解析が多く、卵に関する研究は進んでいない。当科では胚盤胞栄養膜細胞生検法を確立している。この手法を用いて生検した胚盤胞栄養細胞を解析し、若干の知見をえたので報告する。【方法】8週齢ICR雌マウスを過排卵処理し、hCG投与と同時に10週齢の同系雄マウスと交配させ、48時間後卵管還流法により2〜4細胞期胚を採取。5%C02 in air,37℃で96時間、胚盤胞(expanded blastccyst)になるまで培養した。割球をmicro-manupilatorで、内細胞塊の対極側からbiopsyしたものA群、内細胞塊から90度方向からbiopsyしたものB群に、内細胞近傍からbiopsyしたものC群に分類した。biopsy法は、slit法で割球を5〜10個生検した。biopsyした栄養膜細胞についてα5β3 integrin・α6β4 integrin・α5β1 integrinの分布量を免疫組織学的に検討した。解析した胚盤胞は追加培養し、72時間後にディッシュ底面に拡がった胚盤胞面積を測定し接着分子との相関性を観察した。【成績】α5β3 integrin・α6β4 integrinの発現はA群B群でみられ、C群では認められなかった。α5β1 integrinはいずれの群でも発現はみられなかった。α5β3 integrin・α6β4integrin発現が半分以上に発現がみられた場合、追加培養による胚底面積が発現のみられなかった群より有意に大きかった。【結論】栄養膜細胞浸潤活性の促進因子といわれるα5β3 integrin.α6β4 integrin・その抑制因子といわれるα5β1 integrinの発現を栄養膜細胞で観察すると、その後の細胞浸潤能・増殖能を予知する重要なマーカーとなる可能性が示唆された。
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