2001 Fiscal Year Annual Research Report
着床前初期胚における糖代謝酵素遺伝子の発現調節機構の解明
Project/Area Number |
12671632
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
綾部 琢哉 帝京大学, 医学部, 助教授 (00272568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有木 さおり 帝京大学, 医学部, 助手
高橋 慎一朗 帝京大学, 医学部, 助手
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Keywords | In situ PCR法 / in situ RT-PCR法 |
Research Abstract |
平成13年度は、目標である卵での検討に先立ち、卵巣組織での検討を通じて研究方法を模索した。昨年度までに行なっていたヒト腫瘍組織では、組織に大きさがあったため切片の作成が比較的容易であり、どこを検体として使用してもほぼ同様の成績が得られ(いわゆる金太郎飴状態)、至適化することも可能であった。しかしながらマウス卵巣組織では切片に卵子を捉えることが困難であり、大きな障壁に当たっている。隣接する切片に卵子を捉えても標本中に必ずしも卵子が捉えられているとは限らず、まず卵胞を対象として試行錯誤を繰り返していると言わざるを得ない。今後は、卵子を単離した状態で包埋し、切片を作成する方法を平行して検討していく予定である。しかしながら、この方法でも作成した切片のいずれに卵が含まれているのかがわかり難いため、反応の至適化を設定するのが困難になっている。切片の厚みによりbuffer中に浸漬する時間を調整し至適化するので、標本ごとに至適化を繰り返してもそれは1個の卵についての成績となり、多数の卵での標本間の比較が困難となっているのである。 越えるべき問題点は多々あるが、本法が可能になれば、糖代謝の律速酵素ヘキソキナーゼの初期胚発育に伴う発現量変化の解析や、細胞周期関連遺伝子の発現様式の解析が可能になると期待される。また、卵胞壁のアポトーシス遺伝子の変化を、従来の報告の卵巣単位ではなく、卵胞単位で解析することが可能になると期待される。
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