2000 Fiscal Year Annual Research Report
網膜虚血からの血管新生におけるアンギオポエチン・エフリンの診断及び治療への応用
Project/Area Number |
12671696
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
木村 保孝 群馬大学, 医学部, 助教授 (90240689)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 享勉 群馬大学, 医学部, 助教授 (40261838)
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Keywords | アンギオポエチン2 / エフリンB2 / VEGF / 血管新生 / 虹彩ルベオーシス / 増殖糖尿病網膜症 |
Research Abstract |
増殖糖尿病網膜症患者において、虹彩および隅角部新生血管(ルベオーシス)を生じ血管新生緑内障を併発した患者の緑内障手術時の濾過手術に際して、摘出した隅角部および虹彩の組織片よりアンギオポエチン2およびエフリンB2の発現が見られることを確認した。 さらに、エフリンB2の発現時期を明らかにするために、猿眼において実験的網膜中心静脈閉塞症を作製し、虹彩ルベオーシスを発生させ、時間的経過を追い、VEGF・アンギオポエチン2・エフリンB2の発現を検索した。その結果、エフリンはVEGF・アンギオポエチン2におくれて発現することが明らかとなった。以上の結果は、日本眼科学会(2000)およびAssociation for reseach in vision and ophthalmology(2000)にて報告した。 増殖糖尿病患者において硝子体手術時に網膜新生血管を摘出し、VEGF・アンギオポエチン2・エフリンB2の発現を検索した。その結果、VEGF・アンギオポエチン2・エフリンB2の発現を確認し、その結果は、日本臨床眼科学会(2000)に報告した。 さらに、エフリンB2の発現時期を確認するために、猿眼において実験的網膜中心静脈閉塞症を作製し、網膜新生血管を発生させ、時間的経過を追い、VEGF・アンギオポエチン2・エフリンB2の発現を検索した。その結果、虹彩ルベオーシスと同様に網膜新生血管においてもエフリンB2は、VEGF・アンギオポエチン2に遅れて、発現することが明らかとなり、その結果は、Association for reseach in vision and ophthalmology(2001)に報告予定である。 以上の結果から、エフリンB2は胎生期の血管のみならず、虚血疾患の血管新生の発生に重要な役割を持つと考えられ、特に、発現時期が遅れることから、新生血管の伸展や成熟に関係すると考えている。
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Research Products
(1 results)