2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671731
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
松本 長太 近畿大学, 医学部, 助教授 (70229558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有村 英子 近畿大学, 医学部・附属病院, 助手 (90319715)
奥山 幸子 近畿大学, 医学部, 講師 (40268438)
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Keywords | 変視症 / M-CHARTS / 黄斑前膜 / 加齢性黄斑変性症 / 特発性黄斑円孔 / アムスラーチャート |
Research Abstract |
加齢性黄斑変性症をはじめ、糖尿病性網膜症に合併する黄斑浮腫、中心性漿液性網脈絡膜症、特発性黄斑円孔、黄斑前膜など種々の黄斑疾患では、視力低下、中心視野障害のほかに自覚的に物体が歪んで見える変視症を訴える。変視症は黄斑部における視細胞や、視細胞外節の配列の乱れにより発生すると考えられる症状で、黄斑疾患の早期発見、経過観察のみならず患者の日常生活における視覚の質にかかわる極めて重要な臨床症状である。しかし現在のところ変視症はアムスラーチャートによる定性的な検出のみが可能で、その定量的評価は臨床上まったく行われていない。今回の研究目的は、この変視症をコンピュータシュミレーションも含め簡便にしかも短時間に定量評価可能な検査法を開発し、各種黄斑疾患における変視症の定量的評価を行うことにある。 我々は、変視を自覚するためには、ある一定の長さの連続した直線による網膜面への刺激が必要であり、変視症を有する症例の臨床研究において、この直線を間隔の狭い点線から徐々に間隔の広い点線に変えることにより次第に被検者は変視を自覚しなくなることを見出した。そしてこの現象を応用することにより、非常に簡便に変視量が定量化可能であることが判明した。我々は、この現象を応用し(株)イナミと共同で新しい変視表M-CHARTSを開発した。この変視表を用い特発性黄斑円孔、黄斑前膜の症例に用いたところ、硝子体手術後に変視量の改善が確認された。中心性漿液性網脈絡膜症でも漿液性剥離の消退とともに変視量が現象した。黄斑前膜の症例では、その増殖膜の程度と変視量は相関し、さらに縦方向と横方向では、優位に横方向の変視量が大きいことがわかった。現在さらにコンピュータを用いたより低視力の症例に対する検査法を開発中である。
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Research Products
(1 results)