2000 Fiscal Year Annual Research Report
カンジダ・アルビカンスの活性酸素発生:測定法の開発とその応用
Project/Area Number |
12671788
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
仲村 健二郎 日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (00227894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久和 彰江 日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (40095063)
青木 茂治 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (20095045)
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Keywords | カンジダ酵母 / スーパーオキシド / 化学発光測定 / パラコート / 呼吸欠損変異 |
Research Abstract |
本研究は、カンジダ細胞が産生するスーパーオキシド(SOX)の測定法を確立し、その方法を応用してカンジダ酵母のSOX産生を明らかにすることを目的とする。平成12年度においては、次の研究実績を得た。 1.SOXの化学発光測定法の開発 カンジダ細胞からのSOX発生の測定には、化学発光剤としてウミホタル・ルシフェリン誘導体(MCLA)が優れていることが明らかになった。洗浄したカンジダ細胞を小試験管中でグルコースを含んだりん酸緩衝液に懸濁、化学発光測定装置にセットし、MCLAを加え発光を測定する。この条件を基として、MCLA濃度、細胞濃度と発光量の比例関係などを確かめ、標準測定条件を確立した。 2.呼吸能および増殖期とSOX産生との関係 呼吸能を備えた親株と呼吸欠損変異株の両株とも、自発的なSOX産生は低かった。SOX発生剤であるパラコート(PQ)を加えると、親株では旺盛なSOX発生が起こった。しかし、呼吸欠損変異株ではPQによる促進は僅かであった。この結果は、SOX発生が呼吸能に依存しているとことを示している。親株では対数増殖中期に急激にSOX産生が上昇し、以後徐々に低下した。これに対して呼吸欠損株ではSOX発生は各増殖期を通して大きな変化は見られなかった。これらの変化はすでに報告した両株の呼吸活性変化と一致していた。 3.炭素源と呼吸阻害剤がPQ誘発SOX産生に与える効果 PQ誘発SOX産生は、測定時にグルコースを加えると促進された。この時、呼吸阻害剤であるアンチマイシンAを加えれる完全に抑制された。したがって、SOX産生は呼吸能に依存していることが示された。
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