2001 Fiscal Year Annual Research Report
ウサギ被殻におけるドーパミンの咀嚼遂行に対する役割
Project/Area Number |
12671805
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
増田 裕次 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (20190366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 富男 昭和大学, 歯学部, 教授 (70184760)
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Keywords | マイクロダイアリシス / 単一ニューロン活動顎運動 / 顎運動 / 咀嚼運動 |
Research Abstract |
咀嚼は食物摂取から嚥下に至るまでの一連の運動により構成されており、咀嚼の進行に伴うこれらの運動の転換はスムーズに行われている。本実験では、線条体におけるドーパミンが咀嚼遂行に対してどのような役割を演じているかを知ることを目的とする。 <咀嚼中のドーパミン量の変動> ウサギの被殻におけるドーパミンの変動をマイクロダイアリシス法を用いて測定した。術者が順次口腔内に試料を挿入することにより、咀嚼を5分間持続させ、その間、被殻より回収した透析液中のドーパミン量を測定すると、安静時に比べて増大していることが明らかとなった。異なった試料を用いると誘発される顎運動に相違がみられ、臼磨運動の少ないバナナ咀嚼時にはニンジン咀嚼時に比べてドーパミン量が増大する傾向が認められた。 <咀嚼中の被殻ニューロンの活動> 無麻酔動物の咀嚼中に被殼からニューロン活動を記録すると、咀嚼運動中に発射頻度を変化させるものが認められた。これらは、咀嚼の開始から終了まで発射頻度を変化させたものと咀嚼の進行に伴う運動の転換に関係して、つまり、口腔内に飼料を挿入してから、臼歯部での臼磨運動に移行するまでの期間(stage I)でのみ活動を変化させるものが認められた。これらのニューロン活動の変化がドーパミン入力によるものかは不明であるが、咀嚼の進行に伴う運動の転換に関係した活動変化であると考えられる。 以上の結果から、被殻へのドーパミン入力は咀嚼運動に関係して変化しており、ドーパミン入力を受ける被殼ニューロンにが、咀嚼の進行に伴う運動の転換に関係した活動変化を行うことから、ドーパミン入力は咀嚼の進行伴う運動転換に関与している可能性が示された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Masuda, Y. et al.: "Neuronal activity in the putamen and the globus pallidus of rabbit during mastication"Neurosci. Res.. 39. 11-19 (2001)
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[Publications] Komuro, A. et al.: "Influence of food thickness and hardness on possible feed-forward control of the masseteric muscle activity in the anesthetized rabbit"Neurosci. Res.. 39. 21-29 (2001)
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[Publications] Komuro, A. et al.: "Putative feed-forward control of jaw-closing muscle activity during rhythmic jaw movements in the anesthetized rabbit"J. Neurophysiol.. 86. 2834-2844 (2001)
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[Publications] Iwata, K. et al.: "Alteration of medullary dorsal horn neuronal activity following inferior alveolar nerve transection in rats"J. Neurophysiol.. 86. 2868-2877 (2001)
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[Publications] Kobayashi, M. et al.: "Electrophysiological analysis of rhythmic jaw movements in the freely-moving mouse"Physiol. Behav.. 75. 1-9 (2001)
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[Publications] Iwata, K. et al.: "Plastic changes in nociceptive transmission of the rat spinal cord with advancing age"J. Neurophysiol.. 87. 1086-1093 (2002)