2001 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌細胞に対するシスプラチン誘導性アポトーシスの作用機序
Project/Area Number |
12671838
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
水口 純一郎 東京医科大学, 医学部, 教授 (20150188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 栄子 東京医科大学, 医学部, 講師 (50110903)
千葉 博茂 東京医科大学, 医学部, 教授 (80105478)
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Keywords | 扁平上皮癌 / カルボプラチン / アポトーシス / Bcl-x_L / カスペース3 / 薬剤耐性 |
Research Abstract |
口腔扁平上皮癌に対して手術療法や放射線/化学療法などが試みられているが、中には抵抗性を示す症例があり、臨床上大きな問題となっている。我々は、臨床的に使用頻度の高い化学療法剤であるカルボプラチン(CBDCA)に対する抵抗性の機序を解析する第一歩として、9種類の扁平上皮癌細胞株を樹立し、薬剤感受性を調べた。 口腔扁平上皮癌細胞株を種々の薬剤濃度で処理後48時間での細胞生存率により、細胞株は感受性株(MIT6,MIT7)と抵抗性株(MIT8,MIT16)に分けられた。感受性株に対して、CBDCAはミトコンドリアを介してアポトーシスを誘導した。このアポトーシス誘導に先だって、ミトコンドリア膜電位の低下、さらにカスペース-3の活性化が認められた。また、これらのアポトーシス誘導・進展には転写後のBcl-2ファミリー蛋白質の変化、すなわちBcl-x_L、Bax-αの切断が誘導された。一方、抵抗性株では感受性株に比べてBcl-x_Lレベルの上昇(約2〜3倍)が観察されたが、Bcl-2/Bax-αレベルやp53変異との相関は認められなかった。薬剤抵抗性とBcl-x_Lレベルとの関連性をさらに検討するために、感受性株にBcl-x_L遺伝子を移入したところ、多剤耐性を示した。さらに、抵抗性株をアンチセンスオリゴヌクレオチドやアンチセンスBcl-xLで処理し、Bcl-xLタンパク質レベルを低下させると、薬剤耐性株は感受性となった。 これらの事実により、扁平上皮癌細胞ではBcl-x_Lが多剤耐性因子として機能していることが示された。また、Bcl-x_L高発現多剤耐性株に対してアンチセンスオリゴヌクレオチドやアンチセンスBcl-x_L法が有力な治療法となるであろうと期待できる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 水口純一郎: "Cleavage of Bax-α and Bcl-xL during carboplatin-mediated apoptosis in squamous cell carcinoma cell line"Oral Oncology. 36. 277-285 (2000)
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[Publications] 水口純一郎: "Cytochrome C release, mitochondrial membrane depolarization, caspase-3 activation, and Bax-alpha cleavage during IFN-alpha-induced apoptosis in Daudi B lymphoma cells"Journal of Interferon and Cytokine Research. 20. 1121-1129 (2000)
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[Publications] 水口純一郎: "Prevention of anti-IgM-induced apoptosis accompanying G1 arrest in B lymphoma cells overexpressing dominant-negative mutant form of c-Jun N-terminal kinase 1"Journal of Immunolology. 166. 1641-1649 (2001)
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[Publications] 水口純一郎: "Involvement of TRAIL/TRAIL-R interaction in IFN-alpha-induced apoptosis of Daudi B lymphoma cells"Cytokine. 14. 193-201 (2001)
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[Publications] 水口純一郎: "A critical role of Fc receptor-mediated antibody-dependent phagocytosis in the host resistance to blood-stage Plasmodium berghei XAT infection"Journal of Immunology. 166. 6236-6241 (2001)
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[Publications] 水口純一郎: "Bcl-xL confers multi-drug resistance in several squamous cell carcinoma cell lines"Oral Oncology. 38. 41-48 (2002)