2001 Fiscal Year Annual Research Report
歯面および歯科材料表面のバイオフィルム分析と初期付着細菌の界面科学的解析
Project/Area Number |
12671850
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高務 朋将 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20314700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小西 法文 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60243466)
鳥井 康弘 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (10188831)
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Keywords | デンタルプラーク / バイオフィルム / Oral streptococci / 初期付着 / 表面自由エネルギー / 修復材料 / 共焦点レーザー顕微鏡 |
Research Abstract |
本年度はin vitroにおける修復材料表面への初期付着実験を行い,Oral streptococciの修復材料に対する初期付着性について検討を行った。用いた修復材料はポーセレン,コンポジットレジン,ハイブリッドレジンの3種,対照としてヒト抜去歯のエナメル質を使用した。被験菌は4種類のOral Streptococciを使用した。菌液の入ったビーカー中で試料体を1時間保持し,表面の付着菌数を計測した。また試料体表面を唾液処理した場合についても同様に付着試験を行った。併せて,付着試験に用いた試料体,唾液処理試料体,被験菌について表面自由エネルギー(SFE)の算出を行った。結果ではレジンとハイブリッドレジンは唾液処理の有無にかかわらずほぼ同様の付着傾向を示したが,ポーセレンでは上記のレジン系材料とは異なる傾向だった。エナメル質の場合は唾液処理を行うことで無処理よりも2菌種の付着が増加しており,他の材料と異なる傾向を示した。試料体表面のSFEについては唾液処理によって修復材料表面が大きく親水性に変化するのに対してエナメル表面のみが疎水性に変化した。以上ことから唾液の存在しない場合は材料本来の表面性状が菌の付着に関与する事,修復材料では唾液処理により付着菌数が大きく減少する傾向にあるのに対してエナメルでは対照的に付着菌数が増加する傾向がある事,このような傾向の背景には唾液処理による被付着面のSFEの変化が関与している可能性のある事が分かった。 次に修復材料とヒトエナメル質を用いて試料体を作製し口腔内に保持してバイオフィルムを表面に形成させ,形成されたバイオフィルムを共焦点レーザー顕微鏡を用いて立体的にその様子を観察したところ,修復材料表面とエナメル表面では表面に形成されるバイオフィルムの様相が異なることが分かった。
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