2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671877
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
加藤 一誠 新潟大学, 歯学部・附属病院, 講師 (00185836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 豊彦 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40126446)
山田 好秋 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80115089)
河野 正司 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50014098)
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Keywords | 咀嚼障害 / 嚥下障害 / 舌運動障害 / VF動画像 / 全部床義歯 / 部分床義歯 / 咬合挙上 / 嚥下補助装置 |
Research Abstract |
平成13年は臨床データを採取し症例報告としてまとめた.さらに,咀噛・嚥下障害における舌の役割には・脚や神経系と密接な関係があることが各種の動物実験により明らかになってきた.これを基にして,口腔咽頭の感覚と蓮動をつかさどる神経系め動的陣害における生理的病態の解析・検討も平行して行った. 臨床的評価はVF働画像の解析と歯科医学的情報や咀嚼・嚥下障害の病態理解とで対応した.VF画像の診断を基にした咀嚼・嚥下障害をもつ患者の治療を進めるとともに撮影された咀嚼・嚥下の異常所見から舌が関与する問題点を抽出した.特に,全部床義歯の装着患者の下顎義歯の維持・安定に舌が大きく関わることを動画像解析で明らかにした.また,口腔底癌手術後に舌の部分切除のために舌運動障害を生じた症例で,上下顎の部分床義歯によって咀嚼障害を改善したところ嚥下障害が増悪した症例をみとめ,VF動画像の解析を行った.この症例はすれ違い咬合で,部分床義歯を装着するために咬合挙上を行ったが,咬合を挙上することによって舌が口蓋に届かなくなり,嚥下する時に気泡を混入することによって,おくびが常に生じるという間題が生じていることが明らかになり,これに対応するため嚥下補助装置を上顎部分床義歯に組み込むことによって改善できることを明らかした. これらの結果から舌が咀嚼・嚥下において重要な役割を果たすことが明らかになり,特に,咀嚼・嚥下障害の検査項目に舌の位置,挙上量を加える必要性が生じた.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 木内延年: "摂食・嚥下障害患者の舌運動評価を目的としたパラトグラム法の導入"日本顎口腔機能学会雑誌. 8. 7-15 (2001)
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[Publications] 武正道代: "食物取り込み時の食物の大きさが開口量と頭部運動量に与える影響"日本顎口腔機能学会雑誌. 8. 17-24 (2001)
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[Publications] Naganuma K: "Tongue and jaw muscle activities during chewing and swallowing in freely behaving rabbits"Brain Research. 915. 185-194 (2001)
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[Publications] Inoue M: "Changes in jaw reflexes by stimulation of the hypothalamus in anesthetized rabbits"Neuroscience Research. 41. 61-65 (2001)
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[Publications] 山田好秋: "摂食・嚥下障害の評価法と食事指導"医歯薬出版社. 198 (2001)