2000 Fiscal Year Annual Research Report
歯牙侵害刺激によるc-fosとpreprodynorphinの誘導に関する解析
Project/Area Number |
12671922
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
猪狩 俊郎 東北大学, 歯学部・附属病院, 助教授 (10142994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 士朗 東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (80230069)
岩月 尚文 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50004908)
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Keywords | 侵害刺激 / c-fos / preprodynorphin |
Research Abstract |
歯科領域の慢性的歯髄炎などの後に発生する難治性疼痛疾患の多くが求心路遮断性疼痛に類似した病態を示していることから、脊随後角に発現する癌遺伝子であるc-fosを新たな侵害刺激マーカーと考えて研究を開始した。 c-fosの観察にはRT-PCR法を用い、preprodynorphin(PPD)mRNAの発現にはIn situ hybridization法を使用した。 予備実験としてc-fosに対するRT-PCR法におけるprimer選択とanneal温度及びその時間決定を行なった。 末梢血からtotal-RNAを抽出・精製し、分光光度計を用いてその収量と純度基準を確認し、このtotal-RNAをoligo(dT)primerと逆転写酵素を用いて作成した一本鎖cDNAをPCR thermal cyclerで増幅し、電気泳動装置にかけ、UVtransilluminator写真撮影装置で撮影し、観察した。 予備実験データーを対照群及び基準値とし、 下記の条件下で脳およびC1からC3までの三叉神経脊椎後角のc-fos発現の観察を行った。 全身麻酔下で上顎神経を露出し、(1)末梢神経切断モデル、(2)末梢神経絞扼モデルを、また(3)上顎前歯歯髄を露出しホルマリンを貼付仮封した慢性歯髄刺激モデルの3群 3時間まで30分ごとに、ホルマリンによる灌流固定を行い、脊髄・脳を摘出し凍結標本として供した結果、侵害刺激投与後、30分後から多少の発現をみ、1時間後には顕著なmRNAの発現が見られた。
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