2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671977
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
覚道 健治 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (30131379)
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Keywords | 顎関節 / 関節鏡 / 電気メス / 創傷治癒 / ヒツジ / 滑液 |
Research Abstract |
顎関節鏡視下での電気メスによる創傷後の顎関節腔内の硬軟両組織の組織反応についてはヒトにおける手術後のエックス線的および臨床的経過から,推測しているにすぎなかった.ヒツジ顎関節は関節の大きさと構造の点においてヒト顎関節と類似しており,Gossら報告から疾患モデルとしての有用性が指摘されている.そこで,開発した手術用チャンネル付細経顎関節鏡下で電気メスによる顎関節鏡視下手術を施行し,術中鏡視所見と術後2,4,8,12週の剖検所見,レントゲン所見および組織学的的所見の対比を行い,さらに同時に採取した関節滑液について,その成分であるグリコサミノグリカンの推移について高速液体クロマトグラフィーを用いて生化学的解析を行い,エックス線的および臨床的所見からしか推察できなかった鏡視下手術後の顎関節における硬軟両組織の治癒過程を解明することを目的に本研究を計画した.病理組織学的検討では,術後2週目の組織学的所見では,円板後部結合織は裂創が残存していた.また,関節結節部の軟骨下骨が露出していた.術後4週目では後部結合織に穿孔が認められ,術後12週目では円板の前方転位と下顎頭の変型が認められ,骨関節症の所見を呈していた.シャム手術を施行した群では組織学所見において正常群と変わらなかった.現在,高速液体クロマトグラフィーを使用して,滑液のグリコサミノグリカンの変動を解析中である.
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Research Products
(1 results)