2001 Fiscal Year Annual Research Report
ビスフォスフォネートを用いたインプラント矯正による大臼歯圧下後の薬理学的保定
Project/Area Number |
12671985
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅原 準二 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (00005109)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 仁 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (00110651)
長坂 浩 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (70217983)
高橋 美嘉子 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (60241642)
|
Keywords | 大臼歯圧下 / 後戻り / 薬理学的保定 / ビスフォスフォネート / インプラント矯正 |
Research Abstract |
ヒト大臼歯圧下後の後戻りの保定手段として、骨代謝への作用が認められているbisphosphonateを用いた薬理学的保定の効果の有無を動物実験により検証することを目的とし、当初イヌを用いる実験を予定していたが、ラット臼歯もヒトと同様な多根歯であることから、平成13年度はラット上顎臼歯での圧下の可否を検証し、ラット上顎骨にチタン製ミニスクリューを埋入し、これを固定源とすることにより上顎臼歯の圧下をより効果的に行える装置を考案しラットにおける臼歯の圧下の手法を確立し、以下の方法により臼歯圧下後のbisphosphonateによる後戻り抑制の効果の有無を実験的に観察した。 (方法) 1.圧下装置装着 全身麻酔下でラット上顎骨に、チタン製ミニスクリュー(ライビンガー社)を埋入し、これを固定源として矯正用TMAワイヤーにより、ラット両側上顎第1臼歯に圧下力が加わるようする。 2.臼歯の圧下 上顎第1臼歯をワイヤーの弾性を利用し2週間圧下力を負荷する。また、対照として反対側同名歯も同様に圧下を行う。 3.Bisphosphonateの局所投与 圧下終了後、被験側の骨膜下にBisphosphonate(Clodronate、CI2MBP)を2日おきで注射する。対照歯には生食水を注射する。 4.保定 実験歯、対照歯ともに自然保定し、観察を行う。 5.標本製作 圧下終了後、0・7・14日でそれぞれラットを屠殺し、4%パラホルム固定液にて潅流固定し、その後歯を含む顎骨を摘出し同固定液に浸漬固定する。 6.圧下量の計測 圧下開始前、圧下終了時、保定終了時にそれぞれラット上顎歯列の精密印象を採得し、石膏模型上で上顎第1臼歯の咬頭頂の垂直的な変化より圧下量、後戻り量を計測する。 7.組織学的評価 圧下開始0,7,14日にNTA-Pbをラット体重当たり4mgPb/Kgで投与し、鉛描記を行う。これにより圧下期間中にできる新生骨および保定期間中の新生骨部分の吸収等を観察する。またH-E染色も同時に行い、圧下および保定期間中の歯および歯周組織の観察をおこなう。
|
Research Products
(1 results)