2002 Fiscal Year Annual Research Report
ビスフォスフォネートを用いたインプラント矯正による大臼歯圧下後の薬理学的保定
Project/Area Number |
12671985
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅原 準二 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (00005109)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 仁 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (00110651)
長坂 浩 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (70217983)
高橋 美嘉子 東北大学, 歯学部・付属病院, 助手 (60241642)
|
Keywords | 大臼歯圧下 / 後戻り / 薬理学的保定 / ビスフォスフォネート |
Research Abstract |
実験には約20週令の雄性SDラットを用い、ラット左右臼歯前方部の上顎骨にチタン製マイクロスクリューを植立しこれを固定源として、左右上顎第1臼歯を矯正用ワイヤーを用いて2週間圧下力を負荷する。実験群を2群に分け、第1群として、圧下終了後より右側第1臼歯周辺の骨膜下にビスフォスフォネートを2日の間隔で注入し、反対側を対照群とし同様に生理食塩水を注入して自然保定し歯の後戻りを観察した。第2群として圧下終了後2週間の器械的保定期間を設けたのち保定装置を除去し、その後第1群と同様の操作を行い後戻りを観察した。圧下量および後戻り量に関しては、歯科用精密印象材にてラット上顎の印象採得を行い、石膏模型上にて、第2、第3臼歯を基準とした仮想咬合平面を設定し、この平面からの第1臼歯の咬合面の距離を計測する事により歯の移動量を求めた。その結果、第1第2実験群ともビスフォスフォネートによる有意な後戻り抑制効果は認められなかった。 現在、4%パラホルムアルデヒドにより潅流固定した実験終了後ラット被験資料の脱灰中であり、脱灰終了後、圧下歯および周囲組織を組織学的に観察し、それらの結果を加え、学会発表・論文投稿等を行う予定である。
|