2000 Fiscal Year Annual Research Report
ファージおよびアンチセンスRNA導入による歯周病細菌の非病原化
Project/Area Number |
12672003
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
柴田 幸江 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (30274476)
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Keywords | Porphyromonas gingivalis / プロモーター / CATアッセイ |
Research Abstract |
本年度の研究では、病原因子のmRNAに対するアンチセンスRNAを充分量発現させることを目的として、Porphyromonas gingivalisで高い発現効率を示すプロモーター配列の開発を進めてきた。まず、P.gingivalisの病原因子に着目し、線毛を構成しているフィンブリリンタンパク質をコードしているfimA遺伝子およびトリプシン様活性を有するアルギニン特異的システインプロテアーゼやリジン特異的システインプロテアーゼをコードしているrgpA、rgpB、kgp遺伝子のそれぞれの発現レべルを調べるため、各病原因子と同方向にプロモーターを有しないクロラムフェニコールアセチル化酵素(CAT)遺伝子を挿入した。このようにして得られたP.gingivalisの各形質転換株についてCAT活性を測定し、各病原因子のプロモーターの発現活性を比較した。この結果、各病原因子において大きなプロモーターの発現活性の違いは認められなかった。同様に、我々の研究室でクローニングしたdTDP-ラムノース(P.gingivalisのリポ多糖O抗原を構成しているラムノースの前駆体)合成酵素をコードしているrml遺伝子についてプロモーターの発現活性を調べたが、より高い発現活性は認められなかった。現在、上記実験で調べられたプロモーター配列についてコンピューター解析を行い、より高い発現活性を示すプロモーター配列を想定し、人工変異導入法を用いて作成しているところである。
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