2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12672012
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
田中 庄二 明海大学, 歯学部, 講師 (60105616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高森 一乗 明海大学, 歯学部, 講師 (60256899)
村上 幸生 明海大学, 歯学部, 助手 (00286014)
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Keywords | 小児 / ウ蝕 / 歯周疾患 / 疫学調査 / ウ蝕及び歯周病原性細菌 / 歯肉縁下及び歯肉縁下プラーク / Immunoslot-blot法 / 単一クローン抗体 |
Research Abstract |
1.Immunoslot-blot法の検出頻度の改良:我々の開発した方法の検出限界は,細菌数10^6以上であるが,アビジン・ビオチン法により感度を上昇させ細菌数10^6以下でも検出できる系の検討を行った。すなわち、成人性歯周疾患患者の急性炎症増悪部位及び慢性炎症部位において従来の方法でNegative反応(10^6個以下の細菌数)を示した36サンプルをアビチン・ビオチン法にて再検討した。その結果、36サンプル中:1×10^4<24サンプル66.7%),1×10^4=7サンプル(19.4%),1×10^5=5サンプル(13.9%)を示した。従来の方法の感度(1×10^6)と比較して、改良法は、1×10^4まで検出感度が得られるようになった。 2.小児におけるPorphyromonas endodontalisの検出頻度(第13回日本口腔診断学会総会発表,2000年6月24日、埼玉):P.endodontalis(Pe)が健常者と比較して成人の歯周疾患患者において高率に検出されることが報告されている。しかしながら,小児におけるPeの検出頻度に関する報告は必ずしも多くない。そこで,この点を解明するため小児におけるプラーク中のPeの検出頻度について検討した。その結果,小児におけるPeの検出頻度は,歯肉縁上プラークと歯肉縁下プラークと比較すると歯肉縁下プラークにおいて高い傾向を示した。その検出率は,PIの上昇と伴に増加傾向を示すことを報告した。 3.小児における歯周病原性細菌の動態(第39回日本小児歯科学会および総会発表予定,2001年5月17日,大阪):成人における歯周疾患は,各病型ごとに特定の細菌種が関与していることが明らかにされている。 しかしながら,小児における報告は少なく,年齢が歯周病原性細菌にどのような影響を示すか不明な点が多い。また,小児の歯肉縁上プラーク中の細菌種の報告はほとんどみられない。そこで,Immunoslot-blot法にて小児の歯肉縁上プラーク中の検出率について検討した。その結果,各細菌種の検出の最小年齢は3歳5か月で,最高年齢は14歳であった。A.actinomycetemcomitansの検出率は,P.gingivalisよりわづかに高かった。また,P.gingivalisは,年齢が高いほど検出率が増加する傾向がみられた。口腔内所見では,う蝕罹患率が高く,清掃状態が不良の被検者ほど検出率が高い傾向を示していた。今後,従来のImmunoslot-blot法とアビジン・ビオチン法による改良法の検出感度の比較研究および新しい抗体の作製を試み,小児におけるプラーク中のウ蝕及び歯周病原性細菌の検出率と臨床パラメーターとの関係を検討する。
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Research Products
(2 results)