2000 Fiscal Year Annual Research Report
X線被爆のない三次元セファログラムの開発と臨床応用
Project/Area Number |
12672015
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
葛西 一貴 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (30169396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山城 光明 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (80318328)
金田 隆 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (40185947)
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Keywords | MRI / 3次元解析 / セファログラム |
Research Abstract |
本年度の研究計画は本学付属病院放射線科に設置されているMRIから、デジタルデータを出力し、ワークステーションに入力し、さらに現在市販されている三次元解析ソフトを応用して、画像構築を行うことである。その準備研究として、顎顔面部及び口腔領域のMRI検査では口腔内の金属による障害陰影像(以下メタルアーチファクトとする)が画像診断に及ぼす影響について検討した。このメタルアーチファクトへの対処が三次元セファログラムの開発の大きな障害となっている。本研究から0.5TeslaのMRI装置によるSpin echo法のプロトン密度強調像にて,メタルアーチファクトの基礎的なファントーム実験を実施した。 本研究で使用したMRI装置は静磁場強度0.5TeslaのFLEXART(東芝メディカル社製)で,撮像にはファントームが入るbodyコイルを用いた。撮像法は,2次元フーリエ変換(2DFT)によるSpin echo法のプロトン密度強調像(TR/TE:1500/25)であり,撮像領域(FOV)25.0×25.0cm,スライス厚5.0mm,Matrix256×256,加算回数1回とした。 MR画像上にメタルアーチファクトは低信号域の周囲に高信号域を伴って出現し,本研究では,ウインドレベル,ウインド幅による変化がない高信号域間の距離をCathode Ray Tube(CRT)上で付属のプログラムを用いて計測した。 メタルアーチファクトの大きさは,金属材料の量と磁化率に依存し,磁化率は主に材料中に含まれる強磁性体(主にFe,Co,Ni)の含有量と静磁場強度によって規定され,強磁性体含有率および静磁場強度が大きいほど増大した。患者の頭全体を覆う大きな頭部専用コイルの場合には,頭のあらゆる部分からの信号を受信するため,撮像領域(FOV)外からの信号がaliasing artifactsとなる。現在、ワークステーションへの転送と三次元構築について上記のメタルアーチファクトの修正を含め研究を行っている。
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