2000 Fiscal Year Annual Research Report
酵素法によるアトロプ選択的ビアリールカップリング反応の開発
Project/Area Number |
12672057
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
竹元 万寿美 静岡県立大学, 薬学部, 助手 (70117779)
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Keywords | 酵素法 / 植物培養細胞 / 茶培養細胞 / アトロプ選択性 / 2-ナフトール / ビアリールカップリング反応 / 酸化的カップリング反応 / ペルオキシダーゼ |
Research Abstract |
アトロプ選択的ビアリール合成法としてUllmanカップリング、銅アミン錯体等に加え、最近horseradish peroxidaseを用いたアトロプ選択的ビアリール合成法が報告されその選択性について疑問視する論文も出る等世界中でhorseradish peroxidaseを使った合成法が着目されている。一方申請者は茶のペルオキシダーゼ活性がhorseradish peroxidaseに比べ非常に高いことを報告しており今回各種植物ペルオキシダーゼを用いアトロプ選択的ビアリール合成法の開発として以下の項目について検討した。 1)市販酵素horseradish peroxidaseに比べより高い活性を有す植物ペルオキシダーゼの探索 各種植物培養細胞(茶、タバコ、ニンジン、日々草)においてペルオキシダーゼ活性を測定した結果、茶培養細胞が非常に高い活性を示した。 2)より高いペルオキシダーゼ活性を有す茶品種の探索 やぶきた、おくひかり、山の息吹き、さやまかおり、かなやみどり、するがわせの各品種を用いペルオキシダーゼ活性を測定した結果、やぶきた、さやまかおり、かなやみどり、するがわせにおいて高い活性を示すことが判明した。 3)茶培養細胞を用い2-ナフトールのアトロプ選択的酸化的カップリング反応に関する検討 アトロプ選択的カップリング反応の条件検討として過酸化水素添加量と濃度がアトロプ選択性に影響を及ぼすことが判明し不斉収率に大きな影響をもたらした。
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