2001 Fiscal Year Annual Research Report
酵素法によるアトロプ選択的ビアリールカップリング反応の開発
Project/Area Number |
12672057
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
竹元 万寿美 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (70117779)
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Keywords | 酵素法 / 植物培養細胞 / 茶培養細胞 / アトロプ選択性 / 2-ナフトール / ビアリールカップリング反応 / 酸化的カップリング反応 / ペルオキシダーゼ |
Research Abstract |
高いペルオキシダーゼ活性を示す茶培養細胞を用い2-ナフトールのアトロプ選択的ビアリールカップリング反応の反応条件を以下の項目について検討を行った。 1)アトロプ選択性発現の至適pH 2)アトロプ選択性発現過酸化水素の添加時期 3)アトロプ選択性発現過酸化水素添加量と濃度 各種検討を行った結果1)-3)の項目はアトロプ選択性発現に大きく寄与することが判明し、アトロプ選択性を発現させる反応操作は、茶培養細胞(pH5.4,16ml)中に30%過酸化水素0.18mlを添加し20分間反応させた後、エタノールに溶解した2-ナフトール20mgを添加し15分間反応させ、酢酸エチルにて抽出する方法であることを見い出した。 以上の知見に基づき下記に示す2-ナフトール誘導体にて実験を行った結果、2-ナフトールでは、収率46.7%,不斉収率58.6%にて、6-ブロモ-2-ナフトールでは、収率28.3%,不斉収率36.2%にて,7-メトキシ-2-ナフトールでは、収率33.6%,不斉収率15.8%にて、それぞれアトロプ選択的にビアリールカップリング反応が進行しいずれもR体が得られた。2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸メチルでは、反応は進行せず原料回収であった。
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