2000 Fiscal Year Annual Research Report
希少微量生物活性天然物の効率的エナンチオ制御合成による絶対構造決定と鍵化学物質の供給
Project/Area Number |
12672061
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
砂塚 敏明 北里大学, 薬学部, 講師 (30226592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大村 智 北里研究所, 所長 (90050426)
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Keywords | 微量天然物 / 生物活性天然物 / 絶対構造決定 / 不斉合成 / 全合成 / 鍵化学物質 |
Research Abstract |
北里研究所で見出された低毒性なIL-6活性阻害物質マジンドリンA(1),B(2)は、いずれも特異的な3a-ヒドロキシフロインドリン骨格にジケトシクロペンテン骨格がメチレン鎖で架橋した特徴的な構造を有しており、互いに2'位の立体異性体と推定されている。これまで培養ではごく微量しか得られないため、相対並びに絶対立体構造は未決定である。本化合物をエナンチオ選択的に合成するにあたって3a-ヒドロキシフロインドリンの立体制御、およびシクロペンテン環上の4級炭素の立体化学の制御が必要となる。そこで種々検討した結果、マジンドリン類のエナンチオ選択的な全合成を達成した。しかもマジンドリンA(1),B(2)の絶対構造を3aR,8aS,2'R,3aR,8aS,2'Sと決定した。 すなわち、4級炭素の立体を光学活性なβ-ヒドロキシエステル(3)の立体選択的なアルドール反応により構築した後、オレフィンメタセシス、1,4-付加反応を行いシクロペンテン環を構築した。これをアルデヒド(7)に変換後、インドリン(6)を還元的N-アルキル化でカップリングさせ、次にインドリンをインドールへ酸化して8へと導いた。最後に8をSharplessらの不斉エポキシ化反応に供したところ、一挙に3a-ヒドロキシフロインドリン環を立体選択的に構築しマジンドリンA(1)へと導くことができた。
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Research Products
(1 results)