2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12672063
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Research Institution | SHOWA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大沢 昭緒 昭和大学, 薬学部, 教授 (00102369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 倫子 昭和大学, 薬学部, 助手 (00266165)
永田 和弘 昭和大学, 薬学部, 講師 (20208010)
伊藤 喬 昭和大学, 薬学部, 助教授 (40159885)
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Keywords | 一酸化窒素 / 含窒素芳香族 / N-アミノ化合物 / NO消去剤 / NOS阻害剤 |
Research Abstract |
一酸化窒素(NO)は、生体内在性の低分子ラジカルとして生理学的に重要な働きを持つ。しかし、局所的に多量に生成した場合には細胞毒性を示すため、NO消去が必要となる場合がある。従って、有害作用を示すNOのみを消去できる、選択性の高い反応の開発が望まれてきた。即ち、NOの毒性作用を抑えると同時に、NOが示す有用な生理機能を残すためには、高濃度にNOを発生している部位のみでNO生成を選択的に抑制する必要がある。 筆者等は、これらを満たすようなNO消去剤の開発を目的として実験を開始した。水中で反応する基質を種々検討したところ、ピリジン N-アミノ4級塩とNOの反応により、脱アミノ化反応が水中でも速やかに進行することを見いだした。また、この際化学量論的にN2Oが発生し、ピリジンが定量的に再生された。そこで、広範に合成可能なN-アミノ含窒素芳香族を調製し、本反応の一般性について検討した。N-アミノ5員環複素環芳香族を合成し、同様の反応を行ったところ、水中でも速やかに進行することを見いだした。更に、N-アミノ化により4級塩を形成する6員環含窒素芳香族を合成し、本反応系へ適用したところ、同様の脱アミノ化が速やかに進行した。次に、反応により複素環が再生し、それと同時にNOが無毒化されたことを確認するために、NOの変化体の構造および収率を検討した。ガスクロマトグラフィを用いることにより、基質に対して1当量のN2Oが発生していることを見いだした。 更に、NOが毒性を発現するメカニズムを探求するため、生体内に普遍的に存在する金属イオンによるNOの活性化の可能性、NOと共存して毒性を発現するスーパーオキシドの、複素環化合物による活性化についても検討したので併せて報告する。
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