Research Abstract |
ヒトにおけるステロイドホルモンの代謝・体内動態研究に必要となる,合成ステロイド剤prednisoloneおよびcortisolとcortisoneの6β-水酸化代謝物の安定同位体標識体の合成を行った. prednisoneの17位ジヒドロキシアセトン側鎖のBMD化,Birch還元,オゾン酸化を行いchiral 11-oxoindanylpropionic acidを合成した.次に,[1,3-^<13>C_2]acetoneから導かれたisopropenyl anionをchiral 11-oxoindanylpropionic acidに求核付加後,分子内環化,オゾン酸化,アルドール縮合を経て光学活性な[1,2,4,19-^<13>C_4]cortisone-BMDを得た.さらに,1,2位に二重結合の導入,11位のNaBH_4還元,脱保護を経て[1,2,4,19-^<13>C_4]prednisoloneを得た.また,[1,3-^<13>C_2,1,1,1,3,3,3-^2H_6]acetoneから導かれたisopropenyl anionを標識原料として光学活性な[1,2,4,19-^<13>C_4,1,1,19,19,19-^2H_5]cortisoneを合成した後,3-ethyl-dienol ether誘導化,光照射による6β位の水酸化,11位のNaBH_4還元,17位の脱保護を行い6β-[1,2,4,19-^<13>C_4,1,1,19,19,19-^2H_5]hydroxycortisolを合成した. 一方,9位にフッ素F原子を有するdexamethasone, betamethasoneの場合,合成ステロイド薬の再構築に必要となるindanonepropionic acidの収率はいずれも極めて低く,再検討する必要がある.
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