2002 Fiscal Year Annual Research Report
インドール骨格の新しい反応性の開発と天然物合成への応用
Project/Area Number |
12672069
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
村上 泰興 東邦大学, 薬学部, 教授 (20009179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 和弘 東邦大学, 薬学部, 講師 (90277343)
鈴木 英治 東邦大学, 薬学部, 講師 (40187753)
横山 祐作 東邦大学, 薬学部, 助教授 (10095325)
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Keywords | カンチン-6-オン / インドール / リゼルグ酸 / ベンズインドール / ベンズトリプトファン / アシルインドール / アルキルインドール |
Research Abstract |
今年度の研究実績について項目別に述べる。 1)ベンズトリプトファン類の合成:3種存在するベンズトリプトファンのうち、ベンズ[f]体については既に合成したので、同様の手法でベンズ[e]及び、ベンズ[g]トリプトファンの合成を検討した。まず相当するインドールを合成し、Ac2O存在下セリンと反応させ、N-アセチルトリプトファンとした後、酵素による不斉加水分解を行い目的物を得た。 2)光学活性リゼルグ酸の合成:前年度に引き続いて行っている。前年のルートは成功しなかったので、ルートを変更した。インドール誘導体のグラミンを基質とし、その4位へのブロム化、次いで側鎖の延長によりPd触媒による閉環で、C, D環を一挙に合成するルートを検討した。 3)インドール-2-カルボン酸エチルの新反応の開発:a)β-カルボリンの内、更に環が1つ多く薬理作用の期待できるカンチン-6-オンの簡易合成法の開発に閉環反応を改良することにより成功した。b)3-アシルインドール類は安定な化合物であるが、4位に置換基がある場合や、アシル基自身が大きい場合には酸条件で脱離することを見いだした。その反応の適用範囲と応用について検討した。c)3-アシルインドールが酸性中の接触還元により3-アルキルインドール体に容易に変換されることを見いだした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hideharu Suzuki: "Synthetic Studies on Indoles and Related Compound 50. Improved Synthesis of 7,9-Didecarboxymethoxathine"Heterocycles. 56. 515-518 (2002)
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[Publications] Hideharu Suzuki: "Synthesis of Non-peptidic Tryptamine Derivative (THS-12) Which Stimulates TPO Responsive Cell Growth"Heterocycles. 56. 519-524 (2002)
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[Publications] Yuusaku Yokoyama: "A Study for Palladium-catalyzed Cemoselective Vinylation at C-3 Position of 4-Bromo-1-tosylindole"Heterocycles. 56. 525-529 (2002)
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[Publications] Kazuhiro Kondo: "An N-Ar Axially Chiral Mimetic. A New Approach to Ligand Design for Asymmetric Catalysis"Tetrahedron. 58. 5209-5214 (2002)
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[Publications] 國枝 武久: "ヘテロ環の化学"化学同人. 209 (2002)