2001 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界CO_2を利用した薬品固体分散系の調製とその評価に関する研究
Project/Area Number |
12672085
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小口 敏夫 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (30169255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸塚 裕一 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (50312963)
山本 恵司 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (50110341)
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Keywords | 超臨界流体 / 粉末医薬品 / 微粉化 / 結晶性 / 補集 |
Research Abstract |
平成13年6月、装置が納入された。装置の調整のため、モデルとして使用する薬品を決定した。ほとんどの薬品については超臨界二酸化炭素への溶解度が小さかったが、多くの薬品の中からスクリーニングを行ったところ、イブプロフェン、フェニルブタゾンなどモデルとして適当な数種の薬品を選択することができた。 当初、超臨界液体を噴霧するユニットに関しては、底面にフィルターを取り付けた200mmφx1000mmの耐圧性のアクリル円筒として設計した。回収された粒子はサブミクロンのサイズであることがSEMより認められたが、壁面への付着などのロス分が多く、粉体の回収率は著しく低かった。そこで、捕集容器の設計変更を行った。内径270mmのステンレス製容器の底面を漏斗状にして50mmのフィルタを通して減圧状態にできる設計としたところ、薬品の回収率は80%以上となった。 得られた粉末を水に分散させたところ、どの薬品も1μm付近に分布極大を持つ微粒子となっていることが認められた。用いた薬品はいずれも水に濡れにくく、粉砕で微細化を試みた場合には、水面に浮いてしまい水への分散性は極めて悪かった。すなわち、超臨界流体を用いた粒子設計は分散性の良い微粒子が得られることから、経口投与時のバイオアベイラビリティの向上に繋がる可能性があると評価された。現在、薬品の粒度分布や結晶性に与える圧力や温度の影響について検討を行っている。
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