2001 Fiscal Year Annual Research Report
PAF合成酵素の精製と遺伝子クローニング-膜結合酵素精製への新しいアプローチ
Project/Area Number |
12672120
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
瀬高 守夫 帝京大学, 薬学部, 教授 (70012630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 典子 帝京大学, 薬学部, 助手 (80162460)
唐沢 健 帝京大学, 薬学部, 助教授 (50186029)
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Keywords | 血小板活性化因子 / PAF合成酵 / 膜結合酵素の精製 |
Research Abstract |
膜結合性酵素であるPAF合成酵素(AAG-CPT)をブタ脾臓ミクロゾームからいくつかの界面活性剤を使って安定に可溶化した。ゲル濾過カラムにより部分精製した可溶化酵素の分子量は440kDaであり、これは脂質・蛋白の分子複合体を形成している。この複合体の酵素活性は非常に安定であり、その理由はそこに含まれる膜脂質によって安定化されている。 この複合体を出発原料とし、2つの精製操作を行った。第一はネイティブカラム電気泳動精製である。通常のポリアクリルアミドゲル電気泳動では400〜500kDaの分画を得るのは難しく、Sephacryl 1000 (分子量>500kDa)充填剤を用いた泳動方法を開発した。電気泳動により酵素活性は極端に低下するが、短時間の泳動で他の蛋白と分離した。第二の精製は、CDP-コリンアフィニティーカラムクロマトグラフィーである。先ずアフィニティーカラム充填剤を合成した。これを用いた精製は現在進行中である。 このようにして得られた粗精製品の中からAAG-CPTを同定するためにはAAGの光プローブを利用する予定である。AAGの炭素鎖の先端にアジド化合物が結合したプローブの合成にはかなり困難な点が多数あったが克服し、目的物を入手した。次の段階として同定のための実験条件を検討したい。
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