2001 Fiscal Year Annual Research Report
肥満病態におけるレプチン抵抗性の機序解明と改善に関する研究
Project/Area Number |
12672159
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
内田 庸子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30075494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 謙一 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60256477)
塚原 富士子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40119996)
村木 篁 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50051446)
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Keywords | レプチン / レプチン抵抗性 / MSG肥満 / 褐色脂肪 / UCP / 遺伝子発現 / 末梢産熱 |
Research Abstract |
肥満遺伝子(ob-gene)産物のレプチンは、脂肪細胞から分泌され、視床下部に局在する受容体に結合し、摂食抑制およびエネルギー代謝の亢進をきたす。一方肥満病態においては、血中レプチン濃度は高値を示すにもかかわらず、摂食が抑制されず、余分な脂肪が体に蓄積する。即ちレプチンによるネガティブフィードバックが作動せず、レプチン抵抗性が認められるが、その機序の詳細はいまだ不明である。そこで本研究では、肥満病態モデル動物(MSG肥満マウス:monosodium-L-glutamate投与)を用いて、平成13年度は、1)UCP familyの遺伝子発現をもとに、末梢エネルギー代謝促進作用に差異が認められるかどうか。2)産熱性β_3アドレナリン作用薬によるレプチン抵抗性改善が認められるかどうかについて検討し下記の結果を得た。動物はICR系雌性マウスを用い生後1,3,5,7,9日目にMSG2mg/gを隔日5回皮下投与、対照マウスには生理食塩水を投与し4-15週齢で屠殺採血後、視床下部を切り出し、直ちに液体窒素にて凍結した。全RNAをIsogenにて抽出し、RT-PCRを行いUCP-1、UCP-2、UCP-3の発現を調べた。 1)褐色脂肪に特異的に発現するUCP-1は、MSG肥満により減弱の傾向を示すが、外因性に投与した産熱性アドレナリンβ_3作用薬により、発現が増大した。 2)UCP-2の遺伝子発現は、脂肪組織(褐色、白色)および骨格筋において、発現に差異は認められず、又、MSG肥満による変動も観察されなかった。 3)UCP-3の遺伝子発現は、骨格筋において高発現を示し、アドレナリンβ_3作用薬により対照マウス、MSG肥満マウス共に発現増大が認められた。 以上の結果より、MSG肥満マウスのレプチン抵抗性は、持続的レプチン高濃度下に曝露されている状況でも、外因性の産熱刺激(BRL37344投与)に対して反応性が残存しており、MSG肥満マウスのレプチン抵抗性には末梢産熱作用の反応性低下の関与は少ないと推測される。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yoko Uchida et al.: "Advanced glycation endproducts increase plasminogen activator inhibitor-1 gene expression in rat white adipocytes"Br.J.Clinical.Pharmacol.. 163(Abstracts). (2000)
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[Publications] Yoko Uchida 他: "Attenuated responses to tumor necrosis factor-α(TNF-α) in brown adopocyte derived from inducible nitric oxide synthase-deficient mice"The Biology of Niric Oxide Part7. 165. 234 (2000)
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[Publications] Yoko Uchida et al.: "β3 adrenergic agonist(BRL37344) suppresses the increased adipose tissue expression of tumor necrosis factor-α in monosodium-L-glutamate-obese mice"Jap.J.Pharmacol.. 85・Suppl I. 209 (2001)
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[Publications] 内田庸子 他: "ラット培養脂肪細胞のプラスミノーゲンアクチベータインヒビター1遺伝子および活性に対するヒドロキシノネナールの増強作用"日本内分泌学雑誌. 77巻1号. 135 (2001)
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[Publications] Yoko Uchida et al.: "Probucol suppresses the enhanced adipose tissue expression of plasminogen activator inhibitor-1 in Otsuka Long-Evans Tokushima Fatty(OLETF) rats"Jap.J.Pharmacol.. 88巻 Suppl I. 209 (2002)