2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12672181
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Research Institution | Daiichi University, College of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
荒牧 弘範 第一薬科大学, 薬学部, 講師 (20221054)
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Keywords | 結核菌 / ゲノム / プロモーター / RNAポリメラーゼ / 固定化酵素 / バイオインフォーマティックス |
Research Abstract |
本年度の研究実績を以下に示す。 1)コア酵素を構成するrpoA,rpoB,rpoCの遺伝子および13種のシグマ遺伝子をH37Rv株のゲノムからクローンして、T7プロモーターをもつ大腸菌発現系を用いてシグマ因子のひとつずつと大腸菌の中で発現させる系を確立した。 2)固定化ホロ酵素を調製するため、ホロ酵素の吸着がよく、DNAに対して非特異的な結合が少ない、新たなオキシラン系の固定化樹脂を開発した。大腸菌の転写系を用いて、核酸や蛋白質の非特異的吸着が転写の解析に問題にならないことを確認した。この樹脂を用いて、M.tuberculosisの固定化リコンビナントRNAポリメラーゼ(σ70タイプ)を調製した。この固定化ホロ酵素は、M.tuberculosisのsigA遺伝子のプロモーター(σ70タイプ)を含むDNA断片を用いた実験により、プロモーター検索に有効であることを確認した。残りの12種の異なるシグマ因子をもつ固定化リコンビナントRNAポリメラーゼを同様に調製中である。 3)M.tuberculosisの全ゲノム塩基配列から10merの出現頻度の高いDNA塩基配列を遺伝研生命情報研究センター福地博士の協力を得て抽出し、それらをプライマーとして用いてランダムPCRを行って得たDNA断片をクローンして、プロモーター検索用のゲノムライブラリーを作製した。この手法はバイオインフォーマティックスを用いた系統的な方法であり、GCに偏った結核菌ゲノムでも成功出来たことから、汎用性がある可能性が高い。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Fujita: "In vitro transcription system using reconstituted RNA polymerase (Esigma(70),Esigma(H),Esigma(E) and Esigma (S)) of Pseudomonas aeruginosa."FEMS Microbiol.Lett.. 183・2. 253-257 (2000)
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[Publications] T.Kawashima: "Archaeal adaptation to higher temperatures revealed by genomic sequence of Thermoplasma volcanium."Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 97・26. 14257-14262 (2000)