2002 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌手術による夫婦のセクシュアリティの変容と影響要因
Project/Area Number |
12672186
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
甲斐 一郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30126023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 靖宏 埼玉県立がんセンター, 院長(研究職)
久田 満 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (50211503)
高橋 都 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20322042)
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Keywords | 乳癌 / 性機能障害 / 質問紙調査 / 乳房再建術 / 半構造化面接 |
Research Abstract |
平成14年度は、平成12年度に実施した乳癌患者を対象とした半構造化面接、および13年度に実施した日本乳癌学会認定医・専門医(外科医)対象の質問紙調査結果それぞれの追加分析と考察を継続的に行った。 乳癌患者を対象とした半構造化面接については、12年度の分析では主に患者とパートナーの性生活そのものに焦点をあてたが、今回の追加分析では治療を受ける女性のボディ・イメージの変容、さらにカップルの人間関係全体に乳癌治療が及ぼす影響について考察した。その過程では、分析の妥当性を検証する目的で、乳癌自助グループ参加者へのヒアリングを実施した。また、ほかの臓器の癌と比較するため、婦人科癌自助グループ参加者へのヒアリングも実施した。 日本乳癌学会認定医・専門医(外科医)対象の質問紙調査結果については、結果概要を全調査対象者に送付し、その一部から結果に対するフィードバックを得た。 さらに、外科医調査で42.3%の回答者が「基本的なセックスカウンセリングの研修を受けてみたい」と答えたことを受けて、癌診療に従事する医師と看護師を対象にした研修会を平成15年度に開催する企画を立案した。患者、医療者双方の調査から得られた知見と臨床心理専門家らの助言に基づき、研修内容として"医療者による患者の性指導の従来の問題点""癌が性に及ぼす影響(総論)""癌種類別各論(乳癌・婦人科癌)""基本的セックスカウンセリング講義とロールプレイ""国内の各種リソースの紹介"などをテーマを検討している。平成15年4月20日に東京大学において「がん患者さんの性を支援するための研修会」と題する研修会を実施する予定である。
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Research Products
(2 results)