2001 Fiscal Year Annual Research Report
サイログロブリン遺伝子異常による小胞体貯蔵病の病因解析と細胞内蛋白輸送機構の解明
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12672248
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
菱沼 昭 獨協医科大学, 医学部, 助教授 (40201727)
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Keywords | サイログロブリン / 遺伝子異常症 / 先天性甲状腺機能低下症 / ミスセンス変異 / 細胞内輸送 / 小胞体貯蔵病 / rdwラット / マクロアレイ法 |
Research Abstract |
我々は、細胞内輸送障害の原因となるサイログロブリン(Tg)遺伝子異常症として、C1263Rミスセンス変異を4例4家系、C1995Sミスセンス変異を4例2家系に同定し、先天性甲状腺機能低下症動物モデルとしてrdwラットにG2320Rのミスセンス変異を見い出した。これらの変異を有するTgは、細胞内を正常に輸送されることなく、小胞体内に蓄積する。本年度、これ等の細胞内輸送障害型変異Tgを導入した安定発現細胞株を樹立し、細胞内でおこる遺伝子発現の変化を既知遺伝子のcDNAアレイおよびサブトラクション-PCRを用いて作成したcDNAライブラリーのアレイを用いて検討した。発現レベルの差は定量的RT-PCRにて確認した。正常および変異TgはpcDNA3.1発現ベクターにクローニングし、G401腎細胞株に導入した後、株化した。既知遺伝子のcDNAアレイ(Atlas 3.6 array;3528遺伝子、Atlas stress array;234遺伝子)を用いた検討では、C1263R、C1995S変異Tg発現細胞株ともに2倍以上発現増加している遺伝子を陽性とした。変異Tg発現細胞株で発現増加の認められた遺伝子は、リボゾーム蛋白、分子シャペロン、プロテアゾーム、細胞増殖、アポトーシス、転写因子、DNA複製に関連する遺伝子が多かった。サブトラクション-PCR法にて作成したcDNAライブラリーでは、1500クローンをスクリーニングし、654クローンにインサートを認め、うち発現レベル差の大きかった244遺伝子をシークエンスした。うち、81遺伝子はリボゾーム蛋白遺伝子であったが、他は分子シャペロン、プロテアゾーム、転写因子、DNA複製に関連する遺伝子であったが、約30遺伝子は現在機能不明の遺伝子であった。来年度は、さらに多くの遺伝子をアレイを用いて検討するとともに、各遺伝子の機能を検討する予定である。
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Research Products
(1 results)