2000 Fiscal Year Annual Research Report
単球・マクロファージにおける血清アミロイドA産生,代謝と線維化機構
Project/Area Number |
12672251
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
山田 俊幸 順天堂大学, 医学部, 助教授 (50211636)
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Keywords | 血清アミロイドA / 単球 / マクロファージ / アミロイドーシス / 炎症 / サイトカイン / コルチコステロイド / THP-1 |
Research Abstract |
単球の細胞株THP-1細胞で血清アミロイドA蛋白(SAA)が産生されることを、培養上清のSAA蛋白の定量と細胞画分のmRNAのRT-PCRによる同定によって確認した。その産生様式を肝癌細胞株HepG2と比較の上、検討した。要約すると、(1)HepG2ではIL-1とIL-6が相乗作用を示すが、THP-1ではIL-1が主たる刺激因子でIL-6の作用は明らかではなかった。2コルチコステロイドの共存はHepG2においては産生増加作用を示すが、THP-1においては必須因子であった。(3)以前の他報告で強調されたTHP-1におけるビタミンD3の必要性は確認されなかった。(4)THP-1ではコルチコステロイドの存在下、培養に用いるウシ胎児血清(FCS)の共存のみでもSAAが産生されたが、HepG2では常にサイトカインを必要とした。(5)SAA産生を促す、FCS中の成分についてはゲルろ過分画にて解析したが、複数のヒークでSAA産生能が確認され、現在詳細を追求中である。以上より、THP-1細胞はSAA産生様式が肝とかなり異なることが確認された。またヒト末梢血単球を用いて実験したところSAA産生様式についてTHP-1と全く同じ結果が得られ、同細胞をヒト単球/マクロファージのモデル細胞として使用することは妥当とされた。以上の成果は原著論文としてScand J Immunolに投稿され、受理された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yamada T: "Analysis of serum amyloid A 1 exon 4 polymorphism in Japanese population"Amyloid. 7. 118-120 (2000)
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[Publications] Yamada T 他: "Serum amyloid A secretion from monocytic leukemia cell line THP-1 and cultured human peripheral monocytes."Scandinavian Journal of Immunology. 52. 7-12 (2000)
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[Publications] Yamada T 他: "Localization of anti-serum amyloid A antibody to the lesions in murine reactive amyloidosis."Modern Rheumatology. 10. 216-219 (2000)