2000 Fiscal Year Annual Research Report
日本人的特性やQOLを考慮した虚血性心疾患患者の行動パターン修正プログラムの作成
Project/Area Number |
12672317
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
河村 一海 金沢大学, 医学部, 助手 (50251963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 直子 金沢大学, 医学部, 助手 (30303283)
平松 知子 金沢大学, 医学部, 助手 (70228815)
稲垣 美智子 金沢大学, 医学部, 教授 (40115209)
松井 希代子 金沢大学, 医学部, 助手 (90283118)
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Keywords | タイプA行動パターン / 虚血性心疾患患者 / 行動修正 / 日本人的特性 |
Research Abstract |
金沢大学医学部附属病院第2内科循環器外来に定期的に通院している虚血性心疾患(以下CHD)患者で発症前はタイプAであったが発症後にタイプAを修正できた患者(7名)とできなかった患者(15名)の両方に面接を行い、それぞれの療養生活を細かくとらえながら、思考プロセス、感情、環境要因について分析し、それぞれの特徴的な点を導き出した。その結果、(1)タイプAを修正できた患者では、過去の自分の役割や責任を強調する、完全に自己肯定はしていないがとりあえず現在の自分を肯定している、仕事や子どもの成長過程に伴ったストレス、世代交代時の決断を病気の発症およびタイプAの理由にあげているといった概念が示された。(2)タイプAを修正できなかった患者では、現在の自分の療養生活に対して自信をもっている、物事はスケジュール通りに行わないと気が済まない、病気になったことで自分の中のタイプAの部分は減ってきているといった概念が示された。またタイプAが修正できていない患者においては療養生活における必要な行動がとれているのは、むしろ患者自身がタイプAのままでいるということがよい影響を及ぼしているのではないかとも示唆された。 以上より今後は疾病のコントロール状況への影響も考慮しつつ、タイプAの中でも修正必要な部分と修正不必要な部分についての検討やどのような行動パターンが療養行動として望ましいのかを考慮した行動修正プログラムを検討し、患者への介入をしていきたい。
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