2002 Fiscal Year Annual Research Report
障害児の家族のストレスを緩和する養育支援のための看護システムの開発
Project/Area Number |
12672321
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Research Institution | Hamamatsu University, School of Medicine |
Principal Investigator |
奈良間 美保 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40207923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 恭子 浜松医科大学, 医学部, 助手 (60345832)
堀 妙子 浜松医科大学, 医学部, 講師 (40303557)
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Keywords | 在宅療養 / 包括的支援 / 小児 / 家族 / 障害 / 外来看護 / コーディネーター / 二分脊椎症 |
Research Abstract |
1.外来における障害児と家族の養育支援の実施と評価 平成12年度に実施した米国における二分脊椎症の専門外来に関する実態調査を参考に、国内の小児専門病院1施設において、就学前後の二分脊椎症児とその家族を対象に、健康管理の自立と学校生活への適応、家族の育児ストレス緩和を目標とする包括的看護相談を実施した。その結果、健康管理の自立が進んだ事例では、母親の育児ストレスも緩和した。一方、自立が進まず、母親の育児ストレスも緩和しない事例が認められ、その背景には、小児の日常生活の自立度や認知能力、健康管理に対する母親の取り組みが関与していることが推察された。小児と家族の総合的アセスメントツールの開発と母親の情緒的支援を含めたトータルケアの重要性が示唆された。 2.研究成果に基づく小児外来看護フォーラムの開催 平成12年度に実施した国内の実態調査の結果では、外来看護師の多くが在宅療養児と家族の継続的支援を今後の課題として捉え、関連する情報を求めていることが明らかになった。そのため、平成12年度〜14年度の研究成果を看護師に広く提供し、障害児と家族のトータルケアを検討することを目的に看護フォーラム「二分脊椎症トータルケア検討会」を開催した。小児専門病院2施設の外来看護の取り組みが報告され、教育機関および患者会の立場からの発言もあった。看護師が病院内でコーディネーターとしての役割を果たす意義や、医療と学校・地域・患者会との連携のあり方について活発な討議が行われ、研究成果を実践につなげる方策を探る上で極めて有意義であった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 堀妙子: "医療処置を行っている小児が通院している外来看護の実態と看護師の意識に関する調査"日本小児看護学会誌. 11・2. 28-33 (2002)
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[Publications] 奈良間美保: "二分脊椎症児と家族のトータルケア-米国の2施設における専門外来の現状と今後の課題-"小児看護. 25・8. 1009-1014 (2002)
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[Publications] 奈良間美保: "二分脊椎症児の母親のストレスに対する精神的援助"小児看護. 25・8. 1000-1004 (2002)