2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12672327
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
田辺 恵子 高知医科大学, 医学部, 教授 (80107797)
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Keywords | 自己決定 / ソーシャルサポート / 小児気管支喘息児 / セルフケア行動 / QOL |
Research Abstract |
子どもの自己決定を促進する構成概念間の因果関係を計量的に分析することを試みた.分析に先立ち,子どもの自己決定尺度および子ども用ソーシャルサポート尺度を作成し,項目分析,因子分解,信頼性,妥当性を検討した.その結果,それぞれ複数の下位尺度が抽出された.子どもの自己決定尺度の各下位尺度のCronbachのα係数は0.72〜0.85で,子どものソーシャルサポート尺度の各下位尺度のCronbachのα係数は0.87〜0.89で,再テスト信頼性は,子どもの自己決定尺度の各下位尺度で,r=O.71〜0.72で,子どものソーシャルサポート尺度の各下位尺度で,0.68〜0.70であり,信頼性,妥当性は容認できる範囲であることが明らかにされた.次いで,喘息児を対象に測定を行い,子どもの自己決定を構成する因子の因果関係を解明するために,構造方程式モデリング(共分散構造分析)を適用して,自己決定とソーシャルサポート,パーソナリティ特性,病状との因果関係,自己決定とセルフケア,QOLとの因果関係を検討した.その結果,自己決定を規定するのは,ソーシャルサポート,パーソナリティ特性のうちHealth Locus of Control,自己効力感で,ソーシャルサポートが得られれば,自己決定は促進し,HLCの内的統制が高いと自己決定は促進する.また,自己決定はセルフケアとQOLの向上に寄与していることが明らかとなった.
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Research Products
(2 results)