2000 Fiscal Year Annual Research Report
介護保険法導入による老人保健施設での介護・看護職者が行うケア内容への影響
Project/Area Number |
12672338
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Research Institution | Aichi Prefectural College of Nursing & Health |
Principal Investigator |
濱畑 章子 愛知県立看護大学, 看護学部, 教授 (20238075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 広子 愛知県立看護大学, 看護学部, 助手 (60249274)
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Keywords | 介護保険 / 老人保健施設 / 看護 / 介護 |
Research Abstract |
<研究目的> 介護保険導入後の老人保健施設での看護、介護職の業務内容の変化を明らかにする。 <研究方法> 同じ市内にあるA,B,と近隣の市にあるCの3つの老人保健施設の看護、介護職に対して導入3ヵ月後、6ヵ月後、1年後に一斉に4日間のタイムスタデイを調査し、同時に入所者の介護認定度を調査した。調査の客観性を維持するために研究者がプレテストで確認した28項目のケア項目にタイムスタデイの測定時間を記入した。 <研究結果> 3施設の看護職のケアの総時間は、3ヵ月後は連絡・調整、記録・整理・判断、食事、与薬、バイタル・観察にかかる時間が多かった。6ヵ月後は入浴が多くなっていた。1年後は3ヵ月後のケア項目の内容と同じであった。介護職のケア項目は3ヵ月後、6ヵ月後、1年後も入浴、食事、連絡・調整、排泄、レクレーション・行事が多かった。 施設別では、A施設の看護職のケア項目は導入3ヵ月後、6ヵ月後、1年後も連絡・調整、記録・整理・判断、バイタル・観察が多かった。施設外への付き添いとボランテイアなどへの教育がこれらに続いて多かった。介護職は3回の調査共、連絡・調整、入浴、食事が多かった。B施設の看護職は連絡・調整、記録・整理・判断、食事、バイタル・観察が3回とも多かった。介護職は連絡・調整、食事、おやつのケアが多かった。C施設の看護職は3回とも連絡・調整、食事、与薬が多かった。介護職は3回とも入浴、食事、連絡・調整、レク・行事が多かった。 また、ケア項目の順位の様相が3回の調査で変化しているのかをみるためにウイルコクソンの符号付順位和検定で分析した結果、B施設の看護職の3ヵ月後と6ヵ月後のケア項目の順位の変化のみに有意差があった。 介護認定度は3施設とも、3回の調査で変化はなかった。A施設がII度とIII度,B施設はIVとV度、C施設がIII度とIV度に集中していた。 平成13年度は3施設の全看護、介護職を対象に介護保険と業務内容の影響に関する意識調査を予定している。
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