2000 Fiscal Year Annual Research Report
極低出生体重児の家族における退院前後の生活上の変化と適応に関する研究
Project/Area Number |
12672349
|
Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
藤本 栄子 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 教授 (80199364)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒野 智子 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 講師 (10267875)
入江 晶子 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 講師 (00232629)
松本 真理子 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 助教授 (80229575)
|
Keywords | 極低出生体重児 / 家族の適応過程 / 継続ケア |
Research Abstract |
極低出生体重児の退院後の育児に伴う家族の生活上の変化の実態とその適応過程を明らかにするという3年間の目的に対して、本年度は低出生体重児や新生児の母親における育児期の生活上の変化に関連した国内外の文献を約10年に渡り文献検索した。その結果、母親の生活上の変化は、まず母親側の要因として、産褥期の身体的ならびに心理的健康、役割獲得状況との関連で述べられていることがわかった。産褥期の身体的健康問題は、疲労、貧血、不正出血、感染などが多く取り上げられており、心理的健康問題についてはストレス、マタニティーブルー、うつ状態、育児不安などがあった。また、役割獲得については、Functioanl Statusの概念を用いて妊娠期や育児期の母親の役割遂行について述べられていた。即ち、Functioanl Statusは役割理論に基づいており、自己管理や家事・育児・地域活動・社会的活動・仕事・教育に関する活動の実際と責任遂行であった。その他の生活上の変化として取り上げられていた項目は、睡眠時間、睡眠パターン、食事時間、自分の時間、運動習慣、余暇などであった。次に児側の要因としては、児の健康状態、合併症ならびに異常の有無、子どもの数などとの関連で取り上げられていた。 育児期の"母親の生活"調査票作成に当たっては、これらをもとに"母親の生活"の概念定義をし、構成因子の抽出を行う必要がある。また、"母親の生活"の影響因子について検討も課題である。 なお、母親の健康の測定用具としては、Health Perceptions Questionare(Ware 1976)、Functioanl Statusの測定用具には、The Inventory of Functional Status after Childbirth(Fawcett 1988)があり、現在、"母親の生活"との関連を検討している。
|