2000 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性心疾患患者の運動を中心とした保健指導プログラムの開発と効果の検討
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12672351
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Research Institution | Gunma Prefectual College of Health Science |
Principal Investigator |
二渡 玉江 群馬県立医療短期大学, 看護学科, 教授 (00143206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 陸郎 群馬県立医療短期大学, 看護学科, 教授 (00156465)
春山 早苗 群馬県立医療短期大学, 専攻科・地域看護, 助教授 (00269325)
中西 陽子 群馬県立医療短期大学, 看護学科, 助教授 (50258886)
下村 洋之助 群馬県立医療短期大学, 看護学科, 教授 (50154331)
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Keywords | 虚血性心疾患 / 心筋梗塞 / 狭心症 / 日常生活習慣 / 保健指導 / 危険因子 / 運動量 |
Research Abstract |
平成12年度は、虚血性心疾患で外来通院をしている患者の運動量を運動指導前後で調査すること。さらに、食事・嗜好・ストレス・ソーシャルサポートなどの日常生活全般にわたる実態を把握し、虚血性心疾患患者の適切な日常生活行動に関連する要因を調査することを目的とした。対象は虚血性心疾患でM病院の循環器外来に定期的に通院し、調査への同意が得られた50名(男性40名、女性10名、平均年齢66.7歳)である。主な結果は以下の通りである。 1.多メモリー加速度計測装置付き歩数計(ライフコーダー【○!R】三和)により1ヶ月間の運動状況を調査した。運動指導前の平均歩数は5006±2738であったが、運動指導後は6513±2844に増加した。 2.日常生活習慣では、運動頻度は、「毎日・週に3日以上運動する」は42.0%「運動はしていない」は38.0%で、運動の内容は「散歩」が最も多かった。食生活では、食事時間の不規則や欠食はほとんどみられなかったが、食事内容では個々人に差があり、改善すべき結果が示唆された。 3.治療や生活習慣改善に対する姿勢を示す自己効力感とストレス、サポート、生活習慣との関連では、運動習慣および睡眠習慣には正の有意な相関が認められた。また、自己効力感が低い者ほどストレス反応が強かった。さらにサポートが得られていると感じている者ほど、自己効力感のサブカテゴリーである「失敗に対する不安」が有意に低かった。 4.虚血性心疾患の危険因子としては、従来からの糖尿病、高血圧、高脂血症との関連が認められたが、最近指摘されているレムナント様粒子コレステロール、リポ蛋白、ホモシスティンなどの合併は少なかった。 これらの結果をもとに、運動および生活指導内容を検討する予定である。
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