2000 Fiscal Year Annual Research Report
戦後核関連科学技術政策に関する日米関係の実証的研究
Project/Area Number |
12680002
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山崎 正勝 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科経営工学専攻, 教授 (20106959)
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Keywords | 原子力政策 / アメリカ合衆国 / 日本 |
Research Abstract |
本年度は主として米国側の資料収集にあたった。戦後の日米原子力政策関係の資料は、カンザス州アブリーンにあるアイゼンハワー図書館と、メリーランド州カレッジ・パークの国立公文書館IIに所蔵されている。 アイゼンハワー図書館では、国家安全保障会議資料の中に、大量の関係資料が存在することが判明し、2000年夏の訪問により約8千ページの複写を得た。内容的には、1954年末のアイゼンハワーの「平和のための原子」演説の成立過程に関する資料や、演説後の日本との原子力協定に関する資料が存在し、現在、整理を進めている。なお、これは当初計画では、マイクロフィルムで入手する予定であったが、同図書館がマイクロフィルム化のサービスを行っていなかったため、やむを得ず通常のゼロックス・コピーで入手した。 国立公文書館関係では、2回の短期訪問によって、とりわけ国務省関係の資料数千ページの所在を確認し、一部の複写を行った。原子力協定関係、第五福竜丸事件に関するものなどが重要と思われる。この資料については、来年度の予算で複写する予定で、すでにこの点での準備を済ませたところである。 以上の資料に基づいて、現在、口頭による研究発表を準備中である。 なお、この研究は、東アジア地域の戦後原子力政策に関係するため、中国を訪問した際に、清華大学、中国原子能開発機構などで、共同研究の可能性を検討し一定の反応を得た。
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