2001 Fiscal Year Annual Research Report
動作の習熟過程の分析と指導-スキーにおけるパラレルターンについて-
Project/Area Number |
12680018
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
三浦 望慶 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (40023600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土田 了輔 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (00251869)
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Keywords | スキー / パラレルターン / 三次元動作分析 / 習熟過程 |
Research Abstract |
運動技術としての動作の習得や指導では学習者の習熟過程にもとづいて指導を行うことが重要である。本研究は滑走運動とし、アルペンスキー・パラレルターン動作を三次元ビデオ映像解析により、エキスパートから中級者までの動作の違いとカービングターンとスキッデイング(ターン中のスキーのずれが大きい)ターンの動作を明らかにし、スキーの習熟過程を検討し、スキー技術の学習指導の基礎資料を得ることである。 実験は雪上でのパラレルターン動作を三次元映像撮影し解析した。被験者はエキスパート、上級者、中級者である。カービングターンとスキッデイングターンについては、全日本スキー連盟指導員3名にカービングスキーと従来のスキーを用いて行った。 スキーターンはスキーヤーの重心に向心力が生じることによって起こることから、スキーヤーはターン内側への内傾角がみられ、ターン局面によって変化する。ターン局面は舵取り、エッジの切り換え局面および中間局面とした。舵取り局面ではエキスパートと上級者では体幹よりも脚の内傾角が大きく、外傾姿勢であったが、中級者では両者の角度がほぼ同じであり外傾姿勢が見られなかった。切り換え局面ではエキスパートでは脚の内傾を深めることで、雪面抗力を得て重心まわりのモーメントを生み出して切り換えていた。一方、上級者では切り換え前の内傾が少なく、左右スキーを踏み換えていた。中級者では体幹を次のターン内側へ先行させる動きが見られ、習熟の程度による動作が明らかとなった。 また、スキー技術はスキッデイングターンからカービングターンへと、上達することにより変化することから、それらの動作のキネマティツクス的特徴を明らかにして論文としてまとめた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 三浦 哲, 三浦望慶, 下永田修二, 後藤幸弘: "スキーにおけるパラレルターンの習熟段階"日本スポーツ教育学会第20回記念国際大会論集. 231-234 (2001)
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[Publications] 三浦哲, 三浦望慶, 下永田修二: "カービングターン動作のキネマティクスからみた特徴-カービングとスキッディングのターン動作の比較-"日本スキー学会誌. 11・1. 153-163 (2001)