2001 Fiscal Year Annual Research Report
床振動時の姿勢制御の自動化に伴う眼球と手指の運動制御の変化
Project/Area Number |
12680020
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
外山 寛 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (10172206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 勝夫 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60190089)
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Keywords | 動的姿勢制御 / 手指運動 / 自動化 / 干渉 |
Research Abstract |
床振動を負荷された経験のない健常大学生を対象に、床振動時の姿勢制御の自動化を伴う手指運動の制御の変化を検討した。手指運動は、標的光源に対する反応動作(反応群、10名)と追従動作(追従群、10名)とした。 床振動は、振幅2.5cm、周波数0.5Hzでsin波状の前後移動とした。手指運動では、直線型ポテンシオメータを左右方向に水平に操作させ、追従群ではその出力で追従光源を移動させた。両光源はコンピュータ画面に表示し、ビデオカメラを介し被験者に装着したゴーグル型ディスプレイに提示した。標的光源は、反応群では2〜4秒の任意の間隔でstep状に、追従群では周波数0.3Hzでsin波状に、いずれも20度の視覚(左右各10度)で水平に移動させた。 手指運動の練習の後、振動台に装着した床反力計上で立位での測定を行った。手指運動のみの測定を1回行い(コントロール)、その後床振動を11回負荷した。第1と第11試行では手指運動を並行させた。第2〜10試行は閉眼で行った。1試行は1分とした。足圧中心動揺の平均速度、手指運動の反応時間(反応群、大胸筋ないし三角筋中部線維の活動開始を測定)、標的光源と追従光源の位置の相互相関係数(追従群)を算出し、次の結果を得た。 足圧中心動揺の平均速度は、両群とも第3試行まで大きく減少し、第6試行から第10試行では殆ど変化がなかった。第11試行では第10試行に比べて有意に増加した。ただし、第1試行に比べると有意に減少していた。第11試行での増加は追従群の方が有意に大きかった。手指運動の成績は、両群とも第1試行がコントロールと第11試行に比べて有意に低かった。これらは、姿勢制御の自動化に伴い手指運動の並行制御能が向上すること、10回の床振動による姿勢制御の自動化では手指運動による姿勢制御への干渉があり、その程度は随意性の強い手指運動で顕著であることを示すものと考えられた。
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