2001 Fiscal Year Annual Research Report
スポーツ環境指標によるスポーツ都市づくりへの支援に関する研究
Project/Area Number |
12680028
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山口 泰雄 神戸大学, 発達科学部, 教授 (90094531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長ヶ原 誠 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (00227349)
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Keywords | スポーツ環境 / スポーツ都市 / スポーツ環境指標 / 地域スポーツクラブ / 支援プログラム / スポーツ社会学 / 総合型地域スポーツクラブ / スポーツ参加 |
Research Abstract |
平成13年度は、体力づくり優秀団体を受賞した自治体を調査した。また、現在、世界一の定期的スポーツ実施率が91%というフィンランドにおいて、その要因分析のため、フィールドワークを行った。フィンランド政府とフィンランドスポーツ連盟、フィンランド生涯スポーツ連盟およびヘルシンキ市スポーツ局において、インタビュー調査を実施し、関連資料を収集した。また、代表的なスポーツクラブと野外活動協会を訪ね、インタビュー調査を行った。これらのフィールドワークにより、フィンランドにおいては、スポーツ政策の立案において、厳密な現状分析を行った後、政策目標を設定し、スポーツ事業を展開してきた結果、現在の高いスポーツ実施に至ったことが明らかになった。また、ソウル大学において開催された韓国スポーツ社会学会セミナーにおいて、研究成果を発表し、さらに、韓国におけるスポーツ環境づくりとスポーツ都市づくりに関するヒアリング調査を行った。 平成12年度から、兵庫県下837小学校区において、総合型地域スポーツクラブを結成する「スポーツクラブ21ひょうご」事業が始まった。この事業は、県内の全小学校区に総合型地域スポーツクラブを結成し、地域におけるよりよいスポーツ環境をつくろうというねらいがある。また、クラブハウス建設とクラブ運営費の財政補助が基金方式で実施されている。そこで、この事業を支援するべく、設立を計画している市町に対してヒアリング調査を行った。その結果、クラブ設立とマネジメントに関して、多様な問題を抱えていることが明らかになり、その現状と課題を明らかにすべく、市町の推進委員会事務局がある88市町教育委員会に対して、質問紙調査を実施した。68市町から質問紙の回答を得た。その結果、クラブ設立に向けて、「クラブマネジャー・指導者講習会の開催」、「指導者・有名選手の紹介」を望んでおり、「他のクラブの情報」、「クラブ運営ガイドブック」を求めていることがわかった。さらに、全市町の46%しか、スポーツ担当職員を置いていないことがわかった。設立に際しては、既存団体との連絡調整が困難であることや、指導者や運営ボランティアなどの人材確保が難かしいことなどが明らかになった。これらの研究成果に加え、スポーツクラブ運営のマニュアル資料を収集し検討した。また、日本スポーツ社会学会において研究成果を発表した。
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Research Products
(1 results)