2001 Fiscal Year Annual Research Report
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12680060
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
三井 悦子 椙山女学園大学, 人間関係学部, 助教授 (00173972)
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Keywords | 医療体操 / D.G.M.シュレーバー / 整形外科体操 / 小庭園活動 |
Research Abstract |
1.「医療体操史」構想に向けた基礎資料作成を目的とする本研究は、3年度計画であり、2年目に当たる13年度は、次の3点に焦点をしぼって計画を進めた。 2.まず第1は、研究対象の拡大である。前年度からの継続課題である身体的治癒にのみ限定せず、生の充足感にかかわる健康観や治療観にたった「保健」的な身体活動にまで視野を広げながら、新しい資料を発掘することを目指した。 3.たとえば、「患者」とのボーダーラインにいる障害者や高齢者にとってのスポーツ活動が医療施設以外でどのように保障され、どのように享受されてきたか。また、屋外での生活や活動にどのような意味づけがなされていたか、とくにヨーロッパにおいて外気や日光浴の価値をどのように認めてきたか、大人の健全な娯楽としてのスポーツなどへの視点をもつことである。 4.2番目は、収集した原資料を年代別、国・地域別に整理し、基礎資料を作成するという、まとめの作業をすすめることである。 5.第3には、以上の作業を進めていく中で、同時進行的にこれらをさらに補強・補足する資料を収集するため、再び現地調査をおこなうことである。これによって、これまで研究対象の中心においてきた19世紀半ばのドイツの医師D.G.M.Schreberの臨床活動(たとえば整形外科=体操療養所)や大学医学部・病院外の社会的活動(たとえば小庭園活動)についての情報を得ることができた。
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