2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680062
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
岡本 勉 関西医科大学, 医学部, 教授 (50077624)
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Keywords | 老人型歩行の指標 / 歩行老化予防運動 / 筋電図 |
Research Abstract |
「老人型歩行の指標」を検討するため、まず乳幼児歩行の発達過程から「歩行の不安定さを示す筋電図的指標」を導いた。非常に不安定(遊脚期後半の積極的な膝伸展に参画する内側広筋の放電、立脚期の体後傾保持に働く前脛骨筋・大腿直筋の同時放電・膝屈曲位保持に働く内側広筋の持続放電が参画)。不安定(遊脚期後半の積極的な足底屈に参画する腓腹筋の放電が参画)。少し不安定(立脚期前半の体前傾保持に働く腓腹筋の放電、着地から踵押し上げの大腿二頭筋・大殿筋の持続放電が参画)。 上述の指標を中高年者の日常歩行に適応した結果、以下の「老人型歩行の指標」を導くことができた。猫背歩行(立脚期前半の体前傾保持に働く腓腹筋の放電、着地から踵押し上げの大腿二頭筋と大殿筋の持続放電が参画)。膝屈曲歩行(立脚期の間に膝屈曲位保持に働く内側広筋の持続放電が参画)。2直線歩行(立脚期に骨盤保持固定に働く大殿筋の持続放電が参画)。小股スロー歩行(踵の押し上げ時の腓腹筋の放電が減少)。すり足歩行(着地前の前脛骨筋の放電が減少・消失)。屈曲大歩行(猫背・膝屈曲歩行時の放電が参画)。不安定歩行(遊脚期後半の積極的な脚伸展に参画する腓腹筋・内側広筋の放電が参画)。 歩行老化予防運動を検索するため、成人に各種条件歩行・日常動作を行わせ効果的な歩行筋のトレーニング法を導いた。以下、筋電図からみた代表的な歩行老化予防運動である。条件歩行として、上体引き上げ歩行、大股速足(エクササイズウォーキング)、上体引き上げ・足先外向き・強い踵の押し上げ歩行(ニューエクササイズウオーキング)、階段・坂・その場歩行等。日常基本動作として、足・膝・股関節の部分的屈伸運動、躯幹の前後屈運動等。日常応用動作として、椅子からの起立動作等。老人型歩行の予防上で重要なポイントである姿勢矯正には、筋電図バイオフィードバック法を適応することが効果的であった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Tsutomu Okamoto: "Electromyographic characteristics at the onset of independent walking in infancy case"Electromyography and Clinical Neurophysiology. 41. 33-41 (2001)
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[Publications] Tsutomu Okamoto: "Electromyographic study of newborn stepping in neonates and young infants"Electromyography and Clinical Neurophysiology. 41. 289-296 (2001)
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[Publications] Tsutomu Okamoto: "Electromyographic developmental changes in one individual from newborn stepping to mature walking"Gait and Posture. (In print). (2002)
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[Publications] 岡本 勉: "バイオメカニクス-身体運動を科学する-(分担執筆)"杏林書院(印刷中). (2002)