2000 Fiscal Year Annual Research Report
小児肥満の改善に寄与する身体活動の発達的プログラムの開発
Project/Area Number |
12680065
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Research Institution | Ibaraki Women's Junior College |
Principal Investigator |
野田 文子 茨城女子短期大学, 保育科, 教授 (00189408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 寛一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (90116179)
田中 喜代治 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (50163514)
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Keywords | 肥満・肥満傾向児 / 生活習慣病 / 発達的プログラム / Stepping Stage / 子どもフィットネスチェック / 運動能力 / エネルギー摂取量・消費量 / 生活調査 |
Research Abstract |
1,3歳、4歳、5歳児を対象(500名)に運動・あそび、食生活、生活能力、社会性の4カテゴリーについて子どもおよび親自身のチェックを含めて80項目について、それぞれの年齢階層と親との関係性を検討し肥満・肥満傾向児の発達プロセスにおいては各カテゴリーとも親との関係性が大きいことを提言した。(2008.8日本教育医学会)さらに行政レベルでの協力をもとに「親子肥満教室」を開催。幼児期からの運動習慣形成へ向けて13年度も継続して体操、体力ゲーム他子どもフィットネスチェックを親子20組について実践検証の予定である。 2,5歳児、6歳児の肥満傾向児11名、普通児26名、やせ傾向児21名を対象に最大酸素摂取量、運動能力6項目(体支持持続時間、立ち幅跳び、長座体前屈、25m走、ジグザグ走、ソフトボール投げ)の調査を行う。3群において統計的に有意な差は認められなかった。1日のエネルギー消費量は肥満傾向群が普通およびやせ傾向群に比べ有意に高い値を示した。1日のエネルギー摂取量は肥満傾向群が普通およびやせ傾向群に比べ有意に多く、普通とやせ傾向群間では有意な差は認められなかった。エネルギー摂取量と消費量のバランスについては全体としてエネルギー摂取量がエネルギー消費量を上まわる幼児が多かったことが認められた。 3,小学校の低学年を対象に、広く一般に普及している家庭用ゲーム機Play Station2に対応した「Stepping Stage」(マット上でステッピング動作やジャンプ動作を行うことを基本として全身を動かして楽しむ)によるエクササイズについて試験的な運動教室を1ヶ月間、週3〜5回の頻度で開催した。終了後のアンケート調査(80名)で関心、意欲、態度が高められるとの報告から、この運動に対する内発的動機づけを高め運動習慣形成への可能性が考えられる。13年度は運動に対する意欲の変化、体力への効果について検討する。
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