2001 Fiscal Year Annual Research Report
小児肥満の改善に寄与する身体活動の発達的プログラムの開発
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12680065
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Research Institution | Ibaraki Women's Junior College |
Principal Investigator |
野田 文子 茨城女子短期大学, 保育科, 教授 (00189408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 寛一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (90116179)
田中 喜代次 茨城女子短期大学, 体育科学系, 助教授 (50163514)
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Keywords | 体力 / 幼児フィットネステスト / あそび指導計画 / 運動有能感 |
Research Abstract |
1 昨年(H12)のアンケート調査に引き続き、今年度は幼児期の運動習慣を形成する上での日常の遊びから内発的に自己開発へつなげられるようなフィットネス遊びのテスト化を試みた。どれだけ出来たかよりも幼児の発達状況をふまえたテストの難易度や興味の傾向を重視して、最終的に調整力を中心に7種目(おうまパカパカ、ありさんのたまごetc.)を設定し、以後那珂町の3歳児健診時に測定して実態を調べることとなった。 2 さらに5歳児を対象に、年間運動あそび指導計画を作成し、週1回1レッスン60分を1年間実施し、心拍数・ベドメーター・運動能力テスト(文部科学省)の測定、運動能力テストの実施から、発育、発達に応じた体育カリキュラムの妥当性について検討した。 3 小学校低学年を対象に広く一般に普及している家庭用ゲーム機PlayStation2に対応した「Stepping Selection」なる運動を児童に提示し、児童の関心の程度や運動確保としての採用可能性について検討した。これは全身を動かして楽しむダンスエクササイズであり、マット上でステッピング動作やジャンプ動作をおこなうことが基本となる。運動に対する意欲を評価するために教室前後において岡澤らによる「運動有能感尺度」を用いて調査した。教室後には教室前と比較して有意に高い有能感を示した。運動に対する意欲の低い児童、運動に対して苦手意識を持っている児童に対しても有効であったことが示唆された。体力項目に有意な変化は見られなかったが、体力テストの総合点は教室前の運動有能感と有意な相関関係にあった。このことから、運動有能感を上昇させることが体力の向上につながる可能性が示唆された。
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