こどもに必要な活動量の目標設定(歩数・生活活動強度エネルギー出納からの検討)

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12680066
• Research Institution: Kyoto Prefectural University of Medicine, School of Nursing
• Principal Investigator: 木村 みさか 京都府立医科大学医療技術短期大学部, 教授 (90150573)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 永井 由香 神戸女子短期大学, 食物栄養学科, 助手 (20301715) ; 岡山 寧子 京都府立医科大学医療技術短期大学部, 教授 (50150850)
• Keywords: 子ども / 身体活動量 / 栄養摂取状況 / 生活時間

Research Abstract

本研究では、子どもたちに必要な1日の身体活動量の目標を歩数として発達段階別に検討することを目的として、児童生徒を対象に、消費エネルギー量を測定できる加速度装置付歩数計(カロリーカウンター)を用いて身体活動量を調査するとともに、栄養摂取状況を調査する。目標歩数は、体格やエネルギー出納を考慮の上、生活活動強度指数(1日総消費熱量/基礎代謝量)と歩数との関連から設定する。また、同時に生活時間調査と体力テストを実施し、子どもたちの身体活動を阻害する要因や活動量と体力の関連についても検討を加える。研究期間は2年である。
平成12年度には、身体活動量と栄養摂取状況、生活時間について、これまでに調査が終了している都市部児童生徒(小学校6年、4年、中学1年、高校2年)のデータの解析を行うとともに、同じ都市部の小学校1年、2年、5年の調査を実施した。主な成果としては、都市部児童生徒の身体活動量(1日の歩数)は、通学距離、体育授業の有無、男女で異なり、発育段階でみると、小学校においては学年間の差は少ないが、小学校、中学校、高校の学校間では異なる。特に通学距離の長い小学校6年生の平均歩数は男子21176歩、女子16716歩であるのに対し、通学距離の短い学校の6年生は男子15405歩、女子1420歩である。一方、食生活については、身体活動量(消費エネルギー)にあわせた食べ方が伺われ、エネルギー出納には問題がないが、所要量からみると、エネルギー、カルシウム、鉄など所要量を満たしていないケースが多く、脂肪の摂取量が多く、野菜が少ないなど、問題点が明らかになった。また、塾通いをしている児童生徒に身体活動量が少なく、肥満の頻度が高率であった。
これらの結果については学年別に論文(第1報〜第7報)を作成した。

Research Products

• [Publications] 木村みさか 他: "児童生徒の活動量と栄養摂取に関する調査(第1報:京都市立七条第三小学校における夏期の調査結果)"京都府立医科大学医療技術短期大学部紀要. 7巻2号. 161-166 (1998)
• [Publications] 木村みさか 他: "児童生徒の活動量と栄養摂取に関する調査(第2報:京都市立小学校の4年生における調査結果)"京都府立医科大学医療技術短期大学部紀要. 8巻2号. 127-137 (1999)
• [Publications] 永井由香,木村みさか 他: "児童生徒の活動量と栄養摂取に関する調査(第3報:京都市立九条中学校1年生における調査結果)"京都府立医科大学医療技術短期大学部紀要. 8巻2号. 185-193 (1999)
• [Publications] 永井由香,木村みさか 他: "児童生徒の活動量と栄養摂取に関する調査(第4報:京都市立塔南高等学校2年生における調査結果)"京都府立医科大学医療技術短期大学部紀要. 9巻1号. 95-105 (1999)
• [Publications] 永井由香,木村みさか 他: "児童生徒の活動量と栄養摂取に関する調査(第5報:京都市立金園小学校5年生における調査結果)"京都府立医科大学医療技術短期大学部紀要. 9巻2号. 305-312 (2000)
• [Publications] 永井由香,木村みさか 他: "児童生徒の活動量と栄養摂取に関する調査(第6報:京都市立金園小学校1年生における調査結果)"京都府立医科大学医療技術短期大学部紀要. 10巻1号. 115-123 (2000)
• [Publications] 糸井亜弥,木村みさか 他: "児童生徒の活動量と栄養摂取に関する調査(第7報:京都市立金園小学校2年生における調査結果)"京都府立医科大学医療技術短期大学部紀要. 10巻1号. 125-132 (2000)