2001 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ合衆国大都市圏におけるエッジシティの形成と都市構造の変化
Project/Area Number |
12680071
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
菅野 峰明 埼玉大学, 教養学部, 教授 (10114208)
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Keywords | アメリカ合衆国 / アトランタ / 都市 / 都市構造 / エッジシティ |
Research Abstract |
アメリカ合衆国の大都市は、1980年代から郊外の中心地が発展して、小売、金融、娯楽、オフィス機能をもつようになり、都市中心部のダウンタウンとは異なる中心地が出現した。このような郊外中心地はエッジシティとも呼ばれる。昨年度は先行研究をレビューして、エッジシティが合衆国の大都市でかなり多くみられることを確認したので、本年度はエッジシティの構造および形成過程を明らかにするため、9月に2週間にわたりジョージア州のアトランタで実地調査を行った。 アトランタのエッジシティは、環状道路I-285と州道400が交差する地点に位置するペリメーター地区、そして環状道路I-285とインターステートハイウェイI-75が交差する地点にあるカンバーランド地区の二つである。この2カ所において、分布するすべての建物の用途を観察によって調査し、それぞれの地区の土地利用図を作成してエッジシティの構造を分析した。その結果、これらの地区にある建物の多くはオフィス業務のためのものであることがわかった。オフィスは、緑豊かな広い敷地の中にあり、駐車場を備えて周りの建物との間隔は十分にとってある。このことからオフィスが集中する地区はオフィスパークとも呼ばれる。これらのオフィスの分布する地区の中心部に小売、金融、サービス、娯楽機能を備えたショッピングモールが位置する。オフィスを訪れるビジネス客やコンベンション客を受け入れるホテルも立地し、エッジシティは郊外のショッピングセンターだけではなく、さまざまな機能を有する中心地となっていることが土地利用図の分析から確認できた。
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