2001 Fiscal Year Annual Research Report
学校用ミシンのレンタル制導入提案に関する基礎的研究
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12680097
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Research Institution | TOKYO GAKUGEI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
鳴海 多恵子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90014836)
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Keywords | 被服製作 / 中学校 / 高校 / 学校ミシン / コンピュータミシン / 差動送り付きロックミシン / レンタル制 / 無償貸与 |
Research Abstract |
今年度の研究は、昨年度の研究成果から、『レンタル制』の実施状況調査や業者側の意見収集が、制度導入への判断資料とするための課題として残された。そこで、都内を中心とした学校用ミシンのレンタル等の実施状況を調査したところ、2杜の存在が確認された。いずれも現況では無償貸し出しであった。一杜は新機種のモニター貸与(A社)、他者は新教材の開発と普及のために不可欠な機器として貸与すること(B社)が目的である。両杜ともに過去5年間程度の実施であるが、都内を始め東京近県にその利用範囲が広がりつつあり、レンタルによる使用が徐々に浸透しつつあることがうかがえた。昨年度の調査結果において、貸与中の損傷に対する「補償」およびメンテナンスに関する問題を危倶する教員が多いことが示されたが、両杜共にこれに関しても全く無償であることを明示しており、むしろ業者側として学校で使用する際のトラブルを把握する資料として生かしているとのことであった。借用する教員側としては時代に即した「新機能・特殊機能をもったミシン」のプレゼンテーションとしての利用目的を持っており、貸与側との目的の一致が見られた。これらの実績は本研究の最終目的である「レンタル制」のシステム化の実現を示唆するものであるが、現状の2杜が行っている運送費、消耗晶費等も含めた無償の方法では、システム拡大に限界があることは明らかであり、今後、本研究の成果を公開し、実現に向けての学校管理者側およびミシン協会等への理解と協力を得ることが必須であることが確認された。
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